山形県最上郡大蔵村にある、肘折温泉です。山交バスが発着します。
新庄駅から山交バスで1時間弱。「肘折温泉~新庄線」の終点です。
バスのターミナルは、温泉街の中程に位置する折り返し所です。到着したバスは公道からバックをして停留所に据え付けられます。
停留所には、待合所とトイレ、飲料の自動販売機が設けられていました。
肘折温泉の案内図。
ここは1200年以上の歴史を持つ秘湯です。名前の由来は「肘を折った老僧が温泉で傷を癒した」という逸話からだそうで、切り傷ややけど、皮膚病などに効く泉質です。
山の奥深い場所にあるためか、大型ホテルはなく、いわゆる俗化されていない古くからの温泉街が今も継承されています。
公衆浴場「上ノ湯」
バスターミナルのすぐそばにあり、豊かに溢れる温泉を楽しむ事が出来ます。バスの待ち時間に入浴しましたが、とってもいい湯でした♪
さて、バスファンにとって、肘折温泉とは「狭隘で曲がりくねった道路を大型バスが通過する場所」としても有名です。
バスが来ました!
運転手さんはハンドルを左に切り、、、
カーブ(というより、ほぼ直角(^^;))を曲がると、、、
ハンドルを戻し、、、
続いて右へ、、、
大型ショート車といえども、見事なまでのバスの挙動に圧巻されます。
最後の難所をクリア!
終点の肘折温泉に到着しました。
温泉の集落内には、このような難所がいくつも存在します。
一見すると、バスが通れるような道ではないのですが、、、
ドーン!と登場する山交バス。
当然、すれ違いなんて出来る訳がありません。
私が撮影した時も自家用車と鉢合わせしていましたが、慌てる自家用車の運転手さんに「あそこの駐車場に入りなさい!」と見かねた地元の方が助け舟を出す光景が見られました。(突然、バスが出てきたら驚きますよね(^^))
ちなみに、温泉街の停留所は一つではなく、「第一停留所」、「第二停留所」、「肘折温泉」と、数十メートルごとに設置されているので、利用者はそれぞれが使いやすい停留所で乗降出来るようになっています。
最後に、ご存じの方も多いとは思いますが、山交バス「肘折温泉~新庄線」は2017年3月31日を最後に廃止される事になりました。4月1日からは大蔵村の村営バスが同区間を代替する事になります。運賃は、これまでの約半額600円となり、便数も増回されます。
私は肘折温泉を訪問してみたいと、以前から考えていましたが、いかんせん場所が場所なだけに、これまでずっと未訪問でした。最後の最後に背中を押してくれた方もいて、ギリギリ間に合った感じです。
秘境でもあり、秘湯でもある肘折温泉。今回はバスが目的だったので数時間しか滞在出来ませんでしたが、いつかはここで時間を忘れ、しみじみと骨休みをしてみたいと思いました。
<撮影2017年3月>