西日本JRバス ドリーム ルリエ(プレシャスクラス)
東京駅八重洲南口 23時10分発
東京駅八重洲南口にやって来ました。今回の乗車するのは2017年3月にデビューしたばかりの「ドリーム ルリエ」。
運行開始から2か月が経過するも、今だ人気は衰えません。発車案内を見ると、各路線で空席を示す「〇」マークが連なる中、「ドリーム ルリエ」だけが「△」マークを表示していました。単純に座席数が少ないからかと思いましたが、実際に7~8割の座席が埋まっており、どうやらルリエが指名買いされている様子です。
「ドリーム号の、その先へ」
「ドリーム号史上最上のくつろぎ “ドリーム ルリエ”」
こんなキャッチコピーが躍る最新のドリーム号は2クラス制を採用しています。まずは、プレミアムシートをパーテーションで区切り、個室感覚でくつろげる「プレシャスクラス」。続いて、クレイドルシートをベースに、リクライニング機能を向上、パーテーションとカーテンでプライベート感を創出した「アドバンスクラス」の2種類。
今回、私が乗車するのは、最も上位に位置する「プレシャスクラス」です。たった4席しかなく、3週間前にネットで検索したところ、最後の1席と表示されて慌てて購入しました。購入日から3週間、乗車する日を心待ちにしていたんです。
発車10分前に改札がスタートしたので車内へと進みました。
私の座席・・・いや、部屋と書いた方が適切かもしれません。パーテーションで区切られた、私の空間は2列目のA席。部屋に入ると、厚みのあるブランケットと、アメニティの入った黒色の巾着袋が座席に置かれていました。
プレミアムシートは、最大傾斜156度、シート幅61cmのリクライニングシート。座席の周囲がパーテーションで区切られているので、リクライニングする時に後方を気にする必要はありません。
座席に座って右側にあるのは、車内設備として設置されているタブレット(I Pad mini 4)と、ミニテーブル。
左前方には、調光機能の付いたフレキシブルライト、充電用コンセント、レッグレスト・ヒーターのスイッチがあります。レッグレスト・ヒーターとは、膝の部分を温めてくれる機能です。今回は使いませんでしたが、冬の寒い時期には重宝しそうです。
続いて、こちらはフットレスト。足先を置くところです。開閉式になっていて、中に荷物を入れる事が出来ます。
レッグレストを上げて、フルリクライニングすれば、「フットレスト‐レッグレスト‐座席」が一直線になり、まるでベッドのような体勢になりました。
足は伸ばせるし、寝返りも余裕。限られたバスの空間を、個人でこんなに使ってしまっていいのだろうかと申し訳なく感じてしまうレベルです。
ちなみに、アメニティは以下の通り。
左からスリッパ、イヤホン(タブレット用)、足すっきりシート休足時間
タブレットには「ドリーム ルリエ」の紹介の他、雑誌が読める「Dマガジン」、インターネットテレビの「AbemaTV」のアプリがインストールされています。
夜行便、約9時間の乗車時間の中で、全ての設備・機能を堪能するには、正直時間が足りません。それ程に至れり尽くせりといった感じでした。
さて、バスは東京駅を発車、バスタ新宿を経由して高速道路に入りました。
1時15分、静岡県の足柄SAで1回目の休憩。トイレを済ませ、バスに戻ります。
調光されたムーディーな通路。カーテンの後ろはアドバンスクラスです。
座席に戻り、発車を待ちます。
上の画像は『こんな感じでくつろぎました』というイメージを表現してみました。
欲を言えば、座席横にもドリンクホルダーが欲しいところ。この先は妄想ですが、グラスや氷のサービスがあれば、ホテルの一室で晩酌を楽しむようなムードを出せそうです。現実には走る車内なので難しいと思いますが、実現したならば、さぞかし豪華な旅を演出出来る事でしょう(^^)
1時30分、足柄SAを発車。それでは、眠りにつきましょう。飲料をドリンクホルダーに戻し、おやすみなさい・・・zzz
・・・「ドリーム号」の運行開始から48年。新しいタイプの「ドリーム号」は、ドリーム史上最高のくつろぎを提供する高級バスでした。
「ドリーム ルリエ」が発表された当時、何よりも私が変化を感じたのは車内設備ではなく、実はバスの“売り方”でした。これまでとは違う愛称名の付け方。そして、日本に在住しているならば、誰もが知ってるであろうアイドルグループの女優さんを広告に起用し、夢の実現を目指す自身のサクセスストーリーを「ドリーム号」の「夢」にかけて読み手の共感を誘う内容です。2クラス合計しても、たった18席しかないバスのデビューにどれだけの力をかけたのでしょう。
ちなみに「ルリエ」とは、フランス語で「結ぶ、縁をつなぐ」を意味します。でも、この言葉に馴染みを覚えている人は少ない。「〇〇シート」ではなく「〇〇クラス」という売り方も「ドリーム号」では新たな取り組みです。その意図を読み取ることは容易ではありませんが、少なくとも、このような売り方が出来るのはネット販売が主流になったからと言えそうです。
「プレミアムドリーム」、「レディースドリーム」、「青春エコドリーム」、、、これらの愛称を聞いて、すぐにどんな種類のバスかイメージが湧くと思います。歴史ある高速バスは、利用者のターゲットが幅広く、老若男女、誰にでもわかりやすい案内が求められる一面がありました。更に、電話予約や対面販売には、イメージの湧く愛称の方が使い勝手が良い。このような伝統的な名付け方が「ドリーム号」の長所であり、見方によっては短所でもありました。
今はネット販売が主流になりました。画面には2列だとか、3列、4列といった座席仕様が表示されます。条件からバスを検索して他社便と比較が出来るサイトもあります。これらのサイトだけが全てではありませんが、数多くのバスが走る東京大阪間において、他社と比較された「ドリーム号」はどのような目線で見られるのか。比較された時に、最後に頼りになるのはブランド力ではないか。
このように仮定した時、「〇〇ドリーム」というブランド内での区別から、他ブランドを含めた高速バス全体での区別へと転換を図り、女優さんの起用や、フラッグシップとしての「ドリーム ルリエ」を前面に出して、「ドリーム号」全体のブランド力を向上させたいのではないか。そんな風に考えてみました。
「ルリエ ドリーム」ではなく「ドリーム ルリエ」になったのも、検索画面で他社と並んだ時に、ブランド名の「ドリーム」が文字列の先頭に来て、JRバスだと認識してもらいやすくするため・・・かもしれません。
おはようございます。
土山SAで朝の休憩です。プレミアムシートの快適さに熟睡してスッキリ。売店でコーヒーを購入してバスに戻りました。
6時10分、バスは土山SAを発車。カーテンの隙間から外を覗くと、淡い寒色をした夜明けの世界が広がっていました。
私のスマートフォンには、ラジオの配信アプリが入っています。アプリを立ち上げ、チャンネルを東京では聴けない関西のラジオ局に合わせました。モーニングコーヒーを片手に朝の情報収集です。コーヒーを飲み終えると、そのまま目を閉じてラジオの世界へ、、、。
聞き慣れない地名の交通情報を聞いて、長距離を移動してきた実感が沸いてきました。車内設備のタブレットにも、ラジオ配信アプリがあれば、旅の楽しみ方が広がりそうです。
まもなく、終点の大阪です。
8時近くになったのでカーテンを開いて外の光を入れてみました。もしも、昼行便の「ルリエ」が登場したならば、こんな感じになるのでしょうか。
終点の大阪駅JR高速バスターミナルに到着。
この日は道路工事の影響もあり10分ほど遅れましたが、疲れ知らずの快適な旅だったと思います。
今回の乗車を終え、最後にこれからの「ドリーム号」について考えてみました。
車両の代替時期に合わせ、3列シートの「ドリーム」は「グランドリーム」へと進化をしました。そして、豪華シートの「プレミアムドリーム」も「ドリーム ルリエ」へと進化をしました。となると、次に進化をするのは何でしょう。リーズナブルな価格帯の「青春エコドリーム」でしょうか。それとも、これまでにない新しいコンセプトを持つ「ドリーム」の誕生でしょうか。
各事業者、各ブランドの高速バスがしのぎを削る東京大阪間の高速バスですが、なんだかんだで、全体の水準点になっているのはJRバスの「ドリーム号」で間違いないと思います。最近では「ゆったり4列」なんて「ドリーム号」にはないタイプの高速バスも大きく台頭してきました。全体を見渡し、将来の「ドリーム号」のラインナップはどのようになるのでしょうか。
「ドリーム号の、その先へ」
より一層の期待がかかる、JR高速バス「ドリーム号」です。
<撮影2017年5月>
東京駅八重洲南口 23時10分発
東京駅八重洲南口にやって来ました。今回の乗車するのは2017年3月にデビューしたばかりの「ドリーム ルリエ」。
運行開始から2か月が経過するも、今だ人気は衰えません。発車案内を見ると、各路線で空席を示す「〇」マークが連なる中、「ドリーム ルリエ」だけが「△」マークを表示していました。単純に座席数が少ないからかと思いましたが、実際に7~8割の座席が埋まっており、どうやらルリエが指名買いされている様子です。
「ドリーム号の、その先へ」
「ドリーム号史上最上のくつろぎ “ドリーム ルリエ”」
こんなキャッチコピーが躍る最新のドリーム号は2クラス制を採用しています。まずは、プレミアムシートをパーテーションで区切り、個室感覚でくつろげる「プレシャスクラス」。続いて、クレイドルシートをベースに、リクライニング機能を向上、パーテーションとカーテンでプライベート感を創出した「アドバンスクラス」の2種類。
今回、私が乗車するのは、最も上位に位置する「プレシャスクラス」です。たった4席しかなく、3週間前にネットで検索したところ、最後の1席と表示されて慌てて購入しました。購入日から3週間、乗車する日を心待ちにしていたんです。
発車10分前に改札がスタートしたので車内へと進みました。
私の座席・・・いや、部屋と書いた方が適切かもしれません。パーテーションで区切られた、私の空間は2列目のA席。部屋に入ると、厚みのあるブランケットと、アメニティの入った黒色の巾着袋が座席に置かれていました。
プレミアムシートは、最大傾斜156度、シート幅61cmのリクライニングシート。座席の周囲がパーテーションで区切られているので、リクライニングする時に後方を気にする必要はありません。
座席に座って右側にあるのは、車内設備として設置されているタブレット(I Pad mini 4)と、ミニテーブル。
左前方には、調光機能の付いたフレキシブルライト、充電用コンセント、レッグレスト・ヒーターのスイッチがあります。レッグレスト・ヒーターとは、膝の部分を温めてくれる機能です。今回は使いませんでしたが、冬の寒い時期には重宝しそうです。
続いて、こちらはフットレスト。足先を置くところです。開閉式になっていて、中に荷物を入れる事が出来ます。
レッグレストを上げて、フルリクライニングすれば、「フットレスト‐レッグレスト‐座席」が一直線になり、まるでベッドのような体勢になりました。
足は伸ばせるし、寝返りも余裕。限られたバスの空間を、個人でこんなに使ってしまっていいのだろうかと申し訳なく感じてしまうレベルです。
ちなみに、アメニティは以下の通り。
左からスリッパ、イヤホン(タブレット用)、足すっきりシート休足時間
タブレットには「ドリーム ルリエ」の紹介の他、雑誌が読める「Dマガジン」、インターネットテレビの「AbemaTV」のアプリがインストールされています。
夜行便、約9時間の乗車時間の中で、全ての設備・機能を堪能するには、正直時間が足りません。それ程に至れり尽くせりといった感じでした。
さて、バスは東京駅を発車、バスタ新宿を経由して高速道路に入りました。
1時15分、静岡県の足柄SAで1回目の休憩。トイレを済ませ、バスに戻ります。
調光されたムーディーな通路。カーテンの後ろはアドバンスクラスです。
座席に戻り、発車を待ちます。
上の画像は『こんな感じでくつろぎました』というイメージを表現してみました。
欲を言えば、座席横にもドリンクホルダーが欲しいところ。この先は妄想ですが、グラスや氷のサービスがあれば、ホテルの一室で晩酌を楽しむようなムードを出せそうです。現実には走る車内なので難しいと思いますが、実現したならば、さぞかし豪華な旅を演出出来る事でしょう(^^)
1時30分、足柄SAを発車。それでは、眠りにつきましょう。飲料をドリンクホルダーに戻し、おやすみなさい・・・zzz
・・・「ドリーム号」の運行開始から48年。新しいタイプの「ドリーム号」は、ドリーム史上最高のくつろぎを提供する高級バスでした。
「ドリーム ルリエ」が発表された当時、何よりも私が変化を感じたのは車内設備ではなく、実はバスの“売り方”でした。これまでとは違う愛称名の付け方。そして、日本に在住しているならば、誰もが知ってるであろうアイドルグループの女優さんを広告に起用し、夢の実現を目指す自身のサクセスストーリーを「ドリーム号」の「夢」にかけて読み手の共感を誘う内容です。2クラス合計しても、たった18席しかないバスのデビューにどれだけの力をかけたのでしょう。
ちなみに「ルリエ」とは、フランス語で「結ぶ、縁をつなぐ」を意味します。でも、この言葉に馴染みを覚えている人は少ない。「〇〇シート」ではなく「〇〇クラス」という売り方も「ドリーム号」では新たな取り組みです。その意図を読み取ることは容易ではありませんが、少なくとも、このような売り方が出来るのはネット販売が主流になったからと言えそうです。
「プレミアムドリーム」、「レディースドリーム」、「青春エコドリーム」、、、これらの愛称を聞いて、すぐにどんな種類のバスかイメージが湧くと思います。歴史ある高速バスは、利用者のターゲットが幅広く、老若男女、誰にでもわかりやすい案内が求められる一面がありました。更に、電話予約や対面販売には、イメージの湧く愛称の方が使い勝手が良い。このような伝統的な名付け方が「ドリーム号」の長所であり、見方によっては短所でもありました。
今はネット販売が主流になりました。画面には2列だとか、3列、4列といった座席仕様が表示されます。条件からバスを検索して他社便と比較が出来るサイトもあります。これらのサイトだけが全てではありませんが、数多くのバスが走る東京大阪間において、他社と比較された「ドリーム号」はどのような目線で見られるのか。比較された時に、最後に頼りになるのはブランド力ではないか。
このように仮定した時、「〇〇ドリーム」というブランド内での区別から、他ブランドを含めた高速バス全体での区別へと転換を図り、女優さんの起用や、フラッグシップとしての「ドリーム ルリエ」を前面に出して、「ドリーム号」全体のブランド力を向上させたいのではないか。そんな風に考えてみました。
「ルリエ ドリーム」ではなく「ドリーム ルリエ」になったのも、検索画面で他社と並んだ時に、ブランド名の「ドリーム」が文字列の先頭に来て、JRバスだと認識してもらいやすくするため・・・かもしれません。
おはようございます。
土山SAで朝の休憩です。プレミアムシートの快適さに熟睡してスッキリ。売店でコーヒーを購入してバスに戻りました。
6時10分、バスは土山SAを発車。カーテンの隙間から外を覗くと、淡い寒色をした夜明けの世界が広がっていました。
私のスマートフォンには、ラジオの配信アプリが入っています。アプリを立ち上げ、チャンネルを東京では聴けない関西のラジオ局に合わせました。モーニングコーヒーを片手に朝の情報収集です。コーヒーを飲み終えると、そのまま目を閉じてラジオの世界へ、、、。
聞き慣れない地名の交通情報を聞いて、長距離を移動してきた実感が沸いてきました。車内設備のタブレットにも、ラジオ配信アプリがあれば、旅の楽しみ方が広がりそうです。
まもなく、終点の大阪です。
8時近くになったのでカーテンを開いて外の光を入れてみました。もしも、昼行便の「ルリエ」が登場したならば、こんな感じになるのでしょうか。
終点の大阪駅JR高速バスターミナルに到着。
この日は道路工事の影響もあり10分ほど遅れましたが、疲れ知らずの快適な旅だったと思います。
今回の乗車を終え、最後にこれからの「ドリーム号」について考えてみました。
車両の代替時期に合わせ、3列シートの「ドリーム」は「グランドリーム」へと進化をしました。そして、豪華シートの「プレミアムドリーム」も「ドリーム ルリエ」へと進化をしました。となると、次に進化をするのは何でしょう。リーズナブルな価格帯の「青春エコドリーム」でしょうか。それとも、これまでにない新しいコンセプトを持つ「ドリーム」の誕生でしょうか。
各事業者、各ブランドの高速バスがしのぎを削る東京大阪間の高速バスですが、なんだかんだで、全体の水準点になっているのはJRバスの「ドリーム号」で間違いないと思います。最近では「ゆったり4列」なんて「ドリーム号」にはないタイプの高速バスも大きく台頭してきました。全体を見渡し、将来の「ドリーム号」のラインナップはどのようになるのでしょうか。
「ドリーム号の、その先へ」
より一層の期待がかかる、JR高速バス「ドリーム号」です。
<撮影2017年5月>