2021年11月18日より、小田急シティバス、下津井電鉄、関東バス、両備ホールディングスの4社共同で「ルミナス・マスカット号」が運行を開始しました。
「ルミナス・マスカット号」は、小田急シティバスと下津井電鉄が運行していた「ルミナス号」(ハイアットリージェンシー東京・バスタ新宿~津山駅・岡山駅・倉敷駅・児島営業所間)と、関東バスと両備ホールディングスが運行していた「マスカット号」(丸山営業所・バスタ新宿~津山駅・岡山駅・倉敷駅間)を統合したものです。
統合後の「ルミナス・マスカット号」の運行区間は、バスタ新宿~津山駅・津山パーキング、津高・岡山大学筋・岡山駅西口・倉敷駅北口です。
バスタ新宿の発車案内。
下り便の新宿21時30分発は「ルミナス号」の枠を移行、上り便の岡山駅21時00分発は「マスカット号」の枠を移行した模様です。
今回統合した「ルミナス号」と「マスカット号」は、それぞれ別路線として成長してきましたが、歴史をたどると根っこの部分は同じです。
運行開始は、規制緩和前の1990年。まだ路線が免許だった時代です。東京都内~津山・岡山・倉敷間を結ぶ夜行高速バスとして「ルミナス号」(小田急バス・下津井電鉄)、「マスカット号」(関東バス・中鉄バス)、そして「ルブラン号」(京浜急行電鉄・両備バス)の3路線が、全て同日(1990年3月22日)に運行を開始します。
岡山側の停留所は、3路線全て、倉敷、岡山駅前、天満屋バスセンター、津山でした(※但し停留所の場所は路線によって分かれていたところもあったようです)。東京側の停留所は「ルミナス号」が新宿西口・ホテルセンチュリーハイアット、「マスカット号」が新宿西口・青梅街道営業所、「ルブラン号」が浜松町バスターミナル・品川バスターミナル。東京側の発着地の違いが3路線の違いでした。(この時代ですから、運賃も当然同じです)
その後、3路線共に路線形態や事業者の変更等がありましたが、31年の歳月を経て、このうちの2路線(「ルミナス号」「マスカット号」)が統合されるあたり、根っこの同じ路線の統合と考えると、利用者にも大筋すんなりと受け入れられるのではないでしょうか。(中野駅や児島地区が廃止されたのは残念です・・・)
ただ、1往復を4事業者で担当する形態(4日サイクル)は、決して効率が良いとは言えず、需要が元に戻ったあかつきには、再び分離するのか、それとも使っていないバスタ新宿の発着枠を使って「ルミナス・マスカット号」として増便するのか、それともそのままなのか、このあたりは興味深いところです。(関東バスのHPによると、以前と同様に「新宿駅西口27番」発着の増便枠は残っているようです)