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・発着便数が激減する、新宿駅西口35番のりば

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新宿駅西口に位置する小田急ハルク。



そのビルの前には、小田急グループのバスが発着する35番のりばがあります。

しかし、まもなく訪れる2024年6月1日のダイヤ改正で、小田急ハイウェイバスの「箱根線」と「新宿~三井アウトレットパーク線」の発着がなくなることとなりました。上り便のみ到着していた「箱根線」は、新宿駅西口再開発工事に伴い休止扱いとなります。また、「新宿~三井アウトレットパーク線」は「新宿-袖ケ浦・木更津線」と統合されます。どちらも今後の発着はバスタ新宿に統一される形です。



現状、35番のりばを頻繁に発着しているのは、小田急ハイウェイバスの昼行高速バスだけですから、これらの発着がなくなると、定期的に発着するバスは、小田急バス「宿44系統」(日祝のみ)、小田急ハイウェイバス&秋田中央交通の「フローラ」(週末運行)ぐらいになってしまいます。(※6月は季節運行の「よみうりランド」もあります)一応は「エトワールセト」「ブルーメッツ」「しまんとエクスプレス」、神奈中の「深夜急行バス」も残っていますが、運休しており発着はありません。



歴史を紐解くと、35番のりばは、小田急グループで、たった1つしかない新宿駅の停留所です。

小田急バスの前身である武蔵野乗合自動車が、東京都交通局や京王帝都電鉄と共同で設立(東京駅~新宿駅西口~武蔵境駅間)したのが始まりで、その2社の撤退により引き継がれたものでした。(新宿は小田急バスのエリアではないので、当時は都営か京王の管理だったのかもしれません)今でこそバスタ新宿がありますが、昔は、新宿駅に新規のバス停留所を作ることは非常に難しく、この35番のりばは小田急グループの虎の子として活用されました。小田急電鉄の「箱根線」も、小田急バスの都市間夜行バスも、小田急シティバスの「アクアライナー」も、神奈中の深夜急行バスも、新宿駅を発着出来たのは、35番のりばが存在していたからこそです。

小田急グループにとって戦略上、重要な役割を担ってきた停留所でした。



動き出した西口の再開発。

街は便利に生まれ変わりますが、その一方で、見慣れた光景が徐々に形を変えていくのも、寂しく感じます。

※参考:小田急バス60年史
 

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