2011年は終わり、まもなく2012年へと時を刻もうとしています。
2011年を語る上で、もっとも外せない出来事が3月11日に発生した東日本大震災です。地震だけではなく、その後の大津波、そして原子力発電所の事故と、とても悲しい出来事が続きました。交通網への被害も大きく、鉄道は新幹線をはじめ、路線の長期運休(現在も再開の目処が立っていない路線も多くあります)が発生し、東北と関東を結ぶ路線が寸断されました。道路も東北自動車道が緊急交通路に指定され、緊急車両以外は通行する事ができなくなり、その為に東北と関東を移動する人々は日本海側への迂回を強いられる事になます。そんな中、いち早く太平洋側の東北と関東を陸路で結ぶ事が出来た公共交通は高速バスです。交通網の寸断を受け、警察庁は高速バスにも緊急交通路を走行できる確認証票を交付開始、体勢の整った高速バス事業者から順次、路線の再開や増便、新規路線の開設などが行われています。特に東北新幹線が那須塩原駅以南のみの運転だった事もあって、東北新幹線に連絡する那須塩原行きのバスなどが運行されました。その後、東北新幹線の開通区間が延伸されたりしてバスの運行形態も変化、4月24日の東北自動車道全線一般開放、29日の東北新幹線全線開通によって、東北と関東の大動脈はほぼ復旧、現在も全ての路線が元の体勢には戻っていませんが、緊急支援のために運行されていた路線は順次運行を終了しています。災害時に道路さえ使えれば、バスがとても有効な交通機関になる事が証明されました。
バスターミナル関連では大きな移転が2つありました。5月のJRバス関東「新宿駅新南口」と6月のジェイアール西日本バス「大阪駅JR高速バスターミナル」オープンです。前者は再開発のために代々木駅方向に一時移転、後者は長年親しまれてきた桜通口から北口に完全移転し、名称も「大阪駅桜通口」から「大阪駅JR高速バスターミナル」に変更となりました。特に後者はビルの1階に入ったバスターミナルで、大型の発車案内表示器など利用者にわかりやすく、見た目も斬新な新時代の高速バスターミナルとなっています。その他にも10月にはしずてつジャストラインの「新静岡バスターミナル」が商業ビル"セノバ"の中にオープン、近年衰退の傾向にある商業施設型ターミナルに新しい風を送りました。残念なニュースでは、9月をもって信南交通の「飯田バスセンター」が廃止されています。
2011年の最後を締めくくる12月には、ツアーバス最大手であるウィラーグループのウィラーエクスプレスが路線バスに参入しました。長年続いてきた路線バスとツアーバスの問題に対する議論ですが、2011年5月に「バス事業のあり方検討会」において中間報告が出され方向性が定まってきました。主な内容では、現行の規制の見直しと共にツアーバス事業者に対して新高速バス事業の許可をとることを求めます。そしてターミナル駅周辺の停留所確保のために調整の場を設置。また、一定の規模で高速路線の貸切バス事業者への委託が緩和されます。これにより繁忙期など、車両が大量に必要な時には、これまで以上に貸切バス事業者に委託をする事で効率的な運行や経営をする事が出来るようになります。この「新高速バス規制」が本格的に始まる事によって、ツアーバスと路線バスが同じ土俵に立ち、ある時はライバル、ある時は仲間として高速バスの発展が期待されます。こちらの動きは2012年以降も気になるところです。
最後に今年一年、バスターミナルなブログをご覧頂き、ありがとうございました。2012年もよろしくお願いいたします。
2011年を語る上で、もっとも外せない出来事が3月11日に発生した東日本大震災です。地震だけではなく、その後の大津波、そして原子力発電所の事故と、とても悲しい出来事が続きました。交通網への被害も大きく、鉄道は新幹線をはじめ、路線の長期運休(現在も再開の目処が立っていない路線も多くあります)が発生し、東北と関東を結ぶ路線が寸断されました。道路も東北自動車道が緊急交通路に指定され、緊急車両以外は通行する事ができなくなり、その為に東北と関東を移動する人々は日本海側への迂回を強いられる事になます。そんな中、いち早く太平洋側の東北と関東を陸路で結ぶ事が出来た公共交通は高速バスです。交通網の寸断を受け、警察庁は高速バスにも緊急交通路を走行できる確認証票を交付開始、体勢の整った高速バス事業者から順次、路線の再開や増便、新規路線の開設などが行われています。特に東北新幹線が那須塩原駅以南のみの運転だった事もあって、東北新幹線に連絡する那須塩原行きのバスなどが運行されました。その後、東北新幹線の開通区間が延伸されたりしてバスの運行形態も変化、4月24日の東北自動車道全線一般開放、29日の東北新幹線全線開通によって、東北と関東の大動脈はほぼ復旧、現在も全ての路線が元の体勢には戻っていませんが、緊急支援のために運行されていた路線は順次運行を終了しています。災害時に道路さえ使えれば、バスがとても有効な交通機関になる事が証明されました。
バスターミナル関連では大きな移転が2つありました。5月のJRバス関東「新宿駅新南口」と6月のジェイアール西日本バス「大阪駅JR高速バスターミナル」オープンです。前者は再開発のために代々木駅方向に一時移転、後者は長年親しまれてきた桜通口から北口に完全移転し、名称も「大阪駅桜通口」から「大阪駅JR高速バスターミナル」に変更となりました。特に後者はビルの1階に入ったバスターミナルで、大型の発車案内表示器など利用者にわかりやすく、見た目も斬新な新時代の高速バスターミナルとなっています。その他にも10月にはしずてつジャストラインの「新静岡バスターミナル」が商業ビル"セノバ"の中にオープン、近年衰退の傾向にある商業施設型ターミナルに新しい風を送りました。残念なニュースでは、9月をもって信南交通の「飯田バスセンター」が廃止されています。
2011年の最後を締めくくる12月には、ツアーバス最大手であるウィラーグループのウィラーエクスプレスが路線バスに参入しました。長年続いてきた路線バスとツアーバスの問題に対する議論ですが、2011年5月に「バス事業のあり方検討会」において中間報告が出され方向性が定まってきました。主な内容では、現行の規制の見直しと共にツアーバス事業者に対して新高速バス事業の許可をとることを求めます。そしてターミナル駅周辺の停留所確保のために調整の場を設置。また、一定の規模で高速路線の貸切バス事業者への委託が緩和されます。これにより繁忙期など、車両が大量に必要な時には、これまで以上に貸切バス事業者に委託をする事で効率的な運行や経営をする事が出来るようになります。この「新高速バス規制」が本格的に始まる事によって、ツアーバスと路線バスが同じ土俵に立ち、ある時はライバル、ある時は仲間として高速バスの発展が期待されます。こちらの動きは2012年以降も気になるところです。
最後に今年一年、バスターミナルなブログをご覧頂き、ありがとうございました。2012年もよろしくお願いいたします。