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富士セービングバス 旅の散策 新宿〜仙台線

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富士セービングバス 旅の散策
新宿〜仙台線 仙台駅東口代ゼミ前 16時30分発



ここは仙台駅東口。ツアーバスから路線移行したバス達が集まる仙台駅東口代ゼミ前です。これから乗車する新宿行きの富士セービングバス「旅の散策」は既に停車していました。予めネット予約とクレジット決済をしてきたので、ここでは運転手さんに名前を申し出てスマートフォンの画面を見せるだけ・・・しかし!!

「(名簿に)お名前がないですね。この便でお間違いないですか?」

「えっ?!」

改めて画面を確認すると、なんと予約決済しているのは翌日の日付。そう、日付を間違えたのです。顔が青ざめる私。こういう場合、どうしたら・・・。運転手さんが営業所に連絡を入れてくれ、以下のようになりました。

1、翌日の日付でクレジット決済したチケットは手数料を引いて払い戻し
2、今から乗る便は現金払い。

5日前に5000円で決済した仙台〜新宿ですが、当日フリー乗車だといくらになるのでしょう。

「(フリー乗車だと、なんだか高そう…)」

(運賃表を見ながら)えーと、5000円…」

「(えっ?!同じ!!)」

「…なのですが、直前購入の割引が適用されるので4000円になります。」

「(えっ!!5日前に購入したよりも安いの!!!)」

つまりこういう事です。私が乗車した日の仙台〜新宿間の片道価格は5000円ですが、早期購入割引と直前購入割引の価格は4000円(※価格は日によって異なります)だったのです。「旅の散策」に直前購入割引があるのは知っていましたが、フリー乗車でも適用されるとは知りませんでした。安く乗車しようと考えたならば、満席になってしまうリスクをふまえた上で直前購入割引を狙うという技もありますね。私は恥ずかしくも最終手段のフリー乗車でしたが、通常はネットや電話で直前購入割引が予約出来ます。

ちなみに5000円で購入したチケットの払い戻し手数料は前日50%なので、払い戻し額は2500円。今回は4000円で現金購入したので結果的に合計6500円になりました。これくらいで済んでよかったです。素早く営業所に連絡してくれた乗務員さんに感謝!



そんな私の情けない話から始まった「旅の散策」の乗車記。ここからはいつもの調子に戻りましょう。車内は1列-2列の3列シート仕様。運転手さんに指定された後方の座席に着席してホッと安堵のため息をつきました。



バスは仙台駅東口を発車しました。しばらくすると宮城交通のターミナルの横を通過します。開業したばかりの茨城交通水戸行きが停車しているのが見えました。乗車口には長い行列が出来ています。新路線、繁盛しているようですね。



バスは新宿に向けて東北自動車道を南下します。私が乗車した日は秋の台風が去った直後でした。塵や埃は雨風によって洗い流され、透明感のある景色が広がっています。まるで太陽の光がそのまま地上に降り注いでいるかのようです。



太陽は西へ沈み、18時13分に福島県内にある安達太良SAに到着。ここで最初の休憩です。



改めて座席の紹介です。1列-2列×縦9列の配列となるリクライニングシート。新幹線のグリーン車で採用されているシートで、座面幅は47cm、リクライニングの角度は140度あります。フットレスト、レッグレスト、コンセント、カップホルダー、WIFI(ドコモ)の設備があり、毛布は車両の前方に置いてあるので必要な人は席に持っていくシステムでした。あと、マッサージクッションの無料貸出もあるそうです。個人的には更にテーブルがあれば良かったかなと感じました。今回のような昼行便では食事時間帯にかかるので、お弁当とまでは言わなくても、ちょっとしたお菓子やパン等が置ける場所があれば重宝すると思います。(※その後、読者の方から肘掛の中にテーブルが入っているとの情報を頂きました。私も肘掛の中にテーブルがないか探したのですが、肘掛を開ける事が出来ずにテーブルはないと判断しました。もしかしたら、私の開け方が悪かったか、車両によってテーブルの有無の差があるのかもしれません)



1列-2列の配列と書きましたが、2列側も座席自体は独立していて肘掛は座席ごとにあります。2列側と言うよりも独立3列の各座席を大きくしたら、隣席が近づいたという感じでしょうか。縦9列は標準的な高速バスの仕様よりもシートピッチが広く、足元がゆったりしていて楽に過ごせました。しかし、これで驚いてはいけません。「旅の散策」の東京〜名古屋線では更に上をいく縦8列を採用しているのだとか。どれだけシートピッチが広いのか気になるところです。



個人的には車内のWIFIサービスがドコモという点がツボでした。私はドコモユーザーなのですが、これまで高速バスで車内WIFIサービスがあっても、大多数はドコモ以外なので使えなくてガッカリする機会が多かったのです。座席にはコンセントも設置されていますし、今日は思う存分ネットをやろうかと思います(*^_^*)



さて、暗闇の中をバスは順調に走行し、20時25分に栃木県の佐野サービスエリアで2回目の休憩です。

車内では暇だったので「旅の散策」のネットでの評判を調べていたのですが、「接客の良さ」と「車両の豪華さ」に評価が集まっていました。今回、そんな評価を裏付けるように「接客の良さ」を実感する瞬間がありました。

サービスエリアでの休憩で、私が車外へ出るタイミングと運転手さんが車外から運転席に戻るタイミングが重なってしまい、ドア付近の段差ですれ違いそうになりました。明らかに運転手さんが先に運転席に戻った方が効率よさそうなのに、わざわざ車外に戻って私を先に通してくれたのです。

たまたま運転手さん個人の気配りだったのかもしれませんが、「接客の良さ」に評価が集まる理由がわかるような気がします。



発車後は夜のスイーツタイム♪佐野サービスエリアで購入したお菓子「檸檬の月」の封を開けます。レモン牛乳で有名な栃木県なだけに、レモンにあやかったお菓子です。ミルククリームと柑橘の味が合わさってスッキリとした後味でした。



仙台を発車してから約5時間20分後、終点の新宿駅西口に到着しました。

今回、「旅の散策」に乗車して期待以上の品質の高さに感心しました。正直なところ、高速ツアーバス時代から沿道で見ていて、高速バスにしては珍しいブランド名、派手な青色の一色塗りボディ、かわいいキャラクターや虹と富士山のデザインと、このような高品質のバスとは全く認識していませんでした。てっきり価格勝負の格安バスかと…

「旅の散策」は昼行便の運行があるので人目に触れる機会も多く、とにかく目立つバスですから、他のツアー移行組と比べれば、そこそこ知名度もあるのではないかと思います。車両の外観からは「接客の良さ」や「車両の豪華さ」は伝わりにくいけれど、口コミや宣伝等で『青色の「旅の散策」=高品質のバス』というブランドの認識が広く一般に広がれば、乗客は増えていくのではないかと思いました。

<撮影2013年9月>

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