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トラビスジャパン 花バス観光 新宿~岡谷・松本・安曇野線

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トラビスジャパン 花バス観光 新宿~岡谷・松本・安曇野線
新宿南 19時40分発



こんばんわ。日曜日の夜の新宿です。今回のバス旅は、新宿駅近くの新宿南側バス駐車場からスタート。トラビスジャパンの新宿~岡谷・松本・安曇野線で松本まで乗車します。



私が乗車するのは19時40分発のトラビスジャパンが運行する「花バス観光 D」。



今年度導入したばかりのピカピカの新車、三菱ふそうエアロエースが来ました。ちなみに右側に停車しているのは19時30分発、長野方面の東北信便です。



運転手さんに受付を済ませると車内へと向かいます。仕様は4列×12列の48席仕様で、座席は補助席の無いワイドタイプ。(降車時に撮影)



驚いた事に、全座席に携帯電話専用の充電コンセントが設置されていました。これは予想外です♪その他の設備として、読書灯、カップホルダーがあります。



頭上には降車ボタン。2013年7月に、いわゆる高速ツアーバスから乗合化したトラビスジャパン。ワンマン運行用の降車ボタンが付いたのは乗合化した証拠です。



バスは定刻通りに新宿南を発車。甲州街道を経て、すぐに初台から首都高速4号線に入ります。バスターミナルを発車してすぐに甲州街道に出られるのは新宿南発車の強みでしょうか。

さて、今回私が乗車する新宿~松本間は、京王電鉄バスとアルピコ交通が運行する中央高速バスとの競合区間です。一般的な昼行高速バスを11列配列と仮定すると、この区間の中央高速バスは10列相当の座席ゆったりシートを基本にしています(2号車以降はこの限りではない)。中央高速バスの10列相当に慣れてしまうと、トラビスジャパンの12列は前席が結構近く感じました。

では、価格はどうでしょうか。中央高速バスで新宿~松本間を普通に買うと3500円。トラビスジャパンは1890~3100円の幅運賃(2014年10月現在)を採用していて、私が乗車した日の基準運賃は2500円。これをネット割で2375円で購入しました。土日祝日の多くはこの価格で販売していて、平日は2000円を切ります。座席のシートピッチでは中央高速バスには勝てませんが、1000円以上の価格差は大きな魅力でしょうか。



20時半をまわった頃、談合坂サービスエリアで約20分間の休憩となりました。車内にトイレはないので、ここで済ませます。

座席に戻る途中、ある事に気が付きました。それは車内の乗客が女性ばかりなのです。後で数えてみると、私を含めた32人の乗客のうち、女性が23人、男性が9人でした。なんと、7割以上の乗客が女性だったのです。たまたまかもしれませんが、興味深い数字でもあります。

考えられる理由の一つとして、この路線は事前の完全予約制を採用しています。そして、事前入金した場合には隣席が必ず同性になるのです。高速ツアーバスから乗合移行した事業者に多い手法ですが、この路線も同様でした。以前、秋田駅の窓口で仙台行きの高速バスの座席が同性同士になるかを問い合わせていた乗客を見た事がありますし、昼行路線でも高いニーズがあるのかもしれません。そういえば、中央高速バスも座席数限定ながら、女性専用席を設置しています。



談合坂サービスエリアを発車後は、シートポケットに入っていたトラビスジャパンの旅行案内誌を読みました。定番の富士山や東京ディズニーリゾートへのツアーの他、自社の高速乗合バスを往復利用した京都や大阪のフリーパックや、USJパックなどもありました。長野・山梨地区から京都・大阪地区へは高速バスが毎日運行されているので、それを活用している形です。もちろん案内誌には自社の高速乗合バス時刻表一覧も掲載されています。



バスは順調に走行しています。新車のエアロエースは乗り心地に文句のつけようがありません。しばらくして英語付きの到着案内放送が流れると、最初の降車停留所である中央道富士見に到着。1人の乗客が降車しました。ここは中央自動車道の本線に付帯するバスストップです。高速ツアーバス時代は高速道路のバスストップに発着するなんて、絶対にあり得ない事でした。なんてったって乗合バスではなく、貸切バスでしたから。



22時07分、中央道原パーキングエリアで2回目の休憩。自動販売機でコーヒーを購入してバスに戻ります。



中央道茅野が近づくと、先ほどは押されなかった降車ボタンが初めて押されました。

「ピンポーン♪」とチャイムが鳴り、運転手さんが「はい、中央道茅野、停車致します」と答えます。

まるで中央高速バスのような雰囲気です。



中央道茅野も高速道路に付帯するバスストップです。1人が降車しました。



次の降車停留所は、トラビス諏訪インターです。

さて、私が乗車した新宿南19時40分発の便は、トラビスジャパンのHPでは「新宿~富士見・茅野・諏訪線」、「新宿~岡谷・松本・安曇野線」、「新宿~箕輪・伊那・駒ヶ根線」、「新宿~松川・高森・飯田線」の4路線が案内されています。しかし、新宿南を発車したバスは4台ではなく1台のみ。

その訳は、高速バスの乗り継ぎ方式を採用しているのと、HPでの見せ方の手法です。例えば、「富士見・茅野・諏訪線」と「岡谷・松本・安曇野線」は別路線のように見えますが、実際はトラビス諏訪インターまでが「富士見・茅野・諏訪線」で、その先は「岡谷・松本・安曇野線」という扱いです。そして、トラビス諏訪インターで乗り継ぐ「箕輪・伊那・駒ヶ根線」と「松川・高森・飯田線」も同様に繋がっています。なので、4路線あるように見えても、実際に運行されるのは「新宿南→諏訪経由→安曇野」と「諏訪→駒ヶ根経由→飯田」の2台のみ。

諏訪や駒ヶ根は途中の停留所に過ぎませんが、独立した路線として案内する事で、いっそう存在感が増して感じられるのですから、うまく考えたものです。



22時25分、諏訪インターを通過。高速道路を下ります。



トラビス諏訪インターに到着しました。すぐ横には「飯田行」の表示がされたバスが停車しています。駒ヶ根や飯田方面に向かう乗客はここで乗り継ぎです。降車したのは19人。うち、乗り継ぎが14人と聞こえてきました。運転手さんの引き継ぎが済むと、どちらも発車。同時に、こちらの運転手さんは交代したようです。

トラビス諏訪インターで大量降車があったため、すっかり寂しくなった車内。再び高速道路へと戻ります。



その後、長野道岡谷で1人、トラビス塩尻北インターで2人、トラビス松本インター西で4人の降車があった後、ほぼ定刻通りに松本駅お城口に到着。私を含めて2人が降車しました。車内にはまだ2人が乗車しています。梓川か安曇野へ向かうのでしょう。

ちなみに、新宿南~松本駅お城口間の所要時間は3時間45分。インターを下りたり、休憩回数が2回だったりするために、中央高速バスに比べて時刻表上で33分ほど多くかかりますが、快適な車内でした。

・・・私がトラビスジャパンのバスに乗車したのは今回で2回目です。初めて乗車したのは2013年4月。まだ高速ツアーバスでの運行でした。その時の率直な感想として、高速乗合バスの真似をしているというよりは、ツアーバスという文字の通り、みんなで集まって目的地に向かうバスのツアーという印象を持ったのをおぼえています。運転手さんがハンドルを握っているのは本当に貸切バスなのです(それはそれで人情味もありました)

ところが今回は、運転手さんの対応も前回とは全く違ったものでした。降車停留所が近づくと「忘れ物の注意喚起放送」と共に、トラビスジャパンの高速バスを利用してくれた事に対して「お礼の言葉」を肉声で放送していました。そして、それは運転手さんが交代しても同じでした。

全席コンセント付きの新車導入。そして丁寧な運転手さんの対応。乗合化したトラビスジャパンは、相当な覚悟と共に中央高速バスと勝負をする気概を持っているのかもしれません。

<撮影2014年10月>

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