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アルピコ交通 新宿~松本線

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アルピコ交通 新宿~松本線
新宿高速バスターミナル 17時50分発



今日は金曜日。そして夕方。

週末の新宿高速バスターミナルは、各路線で増車が行われ、多くの利用者で混雑しています。これから私が乗車するのはアルピコ交通の新宿~松本線。既に予約は済んでいるので乗車券を購入するために窓口へと向かいました。

窓口は路線毎にわかれていて、松本線の窓口には3~4人の列が出来ています。

「予約済の方はこちらでもどうぞ!」

列の長さを察して、空いていた隣の窓口から声をかけてくれました。

「お電話番号をどうぞ」

少し早口で、窓口全体が殺気立っている感じですが、短時間に多くの乗客を対応できるよう、真剣さが伝わってきます。

「明日の分も購入されますか?」

これからその事を説明しようとタイミングを伺っていたのに先に言われてしまい、慌てて「往復割引で」と申し出ると、”もちろんですとも” といった表情が返ってきました。こちらが望むものを先回りしている窓口係員さんは頼もしい限り。おかげで列に並び初めてから僅かな時間で乗車券が手に入りました。



のりばにバスが到着しました。私が乗車するのは2号車で、アルピコ交通の貸切車(ガーラSHD)です。



17時50分、バスは定刻通りに発車しました。

あと何回、このターミナルから乗車出来るのでしょうか。

まだ公式発表は無いものの、2016年春開業を目途に工事が進められている「新宿駅南口の新ターミナル」が完成すれば、京王のターミナルも南口へ移転すると思われます。南口は約140社が集まる大ターミナル。多くの台数を捌いたりとか、キャンセル待ちの対応とか、これまでのような時間と勝負するような運用方はそのまま使えるのでしょうか。気になるところです。



夕暮れの中央道を進みます。

料金所ではETCカードが使えずに有人ゲートへ。「路線です」「はい2番ね」・・・こんなやり取りが聞けるのも貸切車ならでは。

それにしても、なんとも良い走りをする車です。運転手さんの運転方もあるのかもしれませんが、力強さを感じます。その後、斜度のある小仏トンネルや、笹子トンネルへのアプローチでも、ぐんぐんと加速させながら坂を登っていきます。「バスって、こんなに速かったのか」と驚きました。休憩時に銘板を確認すると「LV774R2」の文字があります。調べてみると、国産バス最高の出力を誇る車両なのだとか。この力強さは感動的♪



新宿を発車してから約30分で中央道日野に到着。ここで最後の乗車扱いをします。多くの利用者がバスを待つBSからは1人が乗車してきました。



そろそろ夕食の時間にしましょう。新宿高速ターミナルの地下売店で購入したお弁当の封を開けます。そういえば、南口の新ターミナルにはどのような店舗が入るのでしょう。各高速バスブランドが集約される大ターミナルなのですから、お弁当(バス弁)専門店なんてあるといいなぁ・・・。いなり寿司を口に頬張りながら、そんな事を考えました。



19時45分、双葉SAで10分間の休憩です。隣に停車しているのは1号車。コンセント付きで、厚みのあるワイドシートの最新型です。設備は明らかに1号車の方が良いけれど、私はバスファンなので貸切車で幸運でした。



車内の様子です(終点到着後に撮影)。座席は4列×11列で、トイレや降車ボタンはありません。クーラーボックスや給湯器といった、貸切時に使用する設備が設置されています。あと、品質の良いスピーカーを使用しているのか、放送がとてもクリアでした。

このような貸切車を乗合に流用する場合は、ワンマン運行のケース(アルピコ交通)と、ガイドさんが車掌として乗務するケース(伊那バスや信南交通や富士急系など)にわかれます。この違いは事業者の規定や協定によって決まっているのかもしれません。

さて、バスは順調に走行し、降車停留所が近づいてきました。降車ボタンがないので、全ての停留所に停車するそうです。



長野道みどり湖、広丘・野村、神林、松本インター前と停車して、終点の松本バスターミナルに到着しました。

・・・今回の旅では、新宿高速バスターミナルでの窓口係員さんの対応が印象に残りました。もしも、来春に新ターミナルへ移転しても、これまで積み上げてきた京王ブランドの良さや強みも、そのまま移転するといいなと思います。

<撮影2015年9月>

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