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特急えさし号

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特急えさし号 宗谷バス
音威子府 09時10分発



9時10分、枝幸ターミナルから歌登バスセンターを経由して、この音威子府に「特急えさし号」旭川駅前行きがやってきました。車両は宗谷バスのエアロクイーン。車体は雪景色に反射した太陽光でキラキラと光っていました。1人の乗客が降車し、入れ替わりに私を含めて2人が乗車します。途中乗車ですが、旭川までの2時間40分の旅が始まりました。



次の停留所、名寄市立病院を目指し、国道40号線、通称「名寄国道」をひたすら南下します。次の停留所といっても音威子府から名寄市立病院までは1時間かかります。車内の乗客数を数えると私を入れて9人。音威子府が最終乗車停留所なのでこれで確定になります。みんな旭川まで行くのかな?



美深を過ぎると名寄バイパスに入ります。バイパスと言っても実際は高速道路のようなもの。将来は道央自動車道と繋がる計画もあるようです。名寄北インターでバイパスを降り、名寄の街に入ると周りの乗客が降りる身支度を始めました。



名寄市民病院の停留所が見えてきました。興部行きの名士バスとすれ違い。あちらはJR名寄本線の廃止代替路線です。



10時10分、名寄市立病院に到着。ここでは3人の乗客が降車しました。降車する乗客同士の会話から名寄市立病院に通院しているのがわかりました。この名寄市立病院は、上川北部、宗谷、留萌、網走支庁の一部を含む道北の基幹病院であり、入院患者の51%、外来患者の36%が市外の方なのだとか(病院HPより)。たった今、すれ違った名士バスも同様ですが、このような土地では長距離路線や都市間バスが医療機関への足となり、沿線住民の健康を守っているのです。



続いて名寄駅前で2人の降車。こちらで降りた方々はお買い物でしょうか?正直なところ、失礼ながら枝幸・歌登・音威子府〜名寄間の乗客がそれほどいるとは思っていなかったので、名寄という街の需要に驚きました。



名寄を発車すると、次は士別の街に向かって南下を続けます。旭川からやってきた名寄行きの急行バス(道北バス)とすれ違い。



士別の市街地を走行中です。10時45分、士別大通6丁目に到着しますが降車はありませんでした。



士別剣淵インターから道央自動車道に入りました。「日本最北の料金所」と書いてあります。



車内の様子を紹介します。3列独立シート(最後部のみ4列)で、中央にトイレが付きます。



設備はフットレスト、スリッパ、ブランケット、ヘッドホン、前面の液晶TVで、長い道中も退屈せずに過ごせます。



さて、バスは順調に進み11時21分に旭川北インターを降りました。花咲町7丁目、護国神社前と旭川地区の降車停留所が続きますが降車はありません。終点の旭川駅前が近くなり、道北バスの「特急えさし号」枝幸ターミナル行きとすれ違いました。「特急えさし号」は札幌系統、旭川系統合わせ、計3往復が運行されています。旭川側の共同運行は、この道北バスです。



終点の旭川駅前に到着。最後まで乗車していた乗客は4人でした。今回乗車してみて「特急えさし号」は北海道の2大拠点、札幌や旭川と、宗谷地方の枝幸を単純に結ぶだけの路線ではなく、宗谷地方の方々の、病院への大事な足として活躍しているのがわかりました。おそらく受診を終えた患者さんは、先ほどすれ違った道北バスの「特急えさし号」に乗車して宗谷へ戻っていくのでしょう。都市間バスの新たな一面を知った私でした。

<撮影2011年3月>

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