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アルピコ交通「TDR~松本・長野系統」

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アルピコ交通 千葉~松本・長野線(TDR~松本・長野系統)
東京ディズニーランド22時20分発



「夢と魔法の王国」から、こんばんわ。

今回のバス旅は、2019年11月からリニューアルされた「千葉~松本・長野線」です。この路線は、成田空港・西船橋・TDR・浅草・上野といった関東地区と、茅野・松本・長野といった信州を結ぶ夜行バスで、これまでアルピコ交通と成田空港交通が共同で毎晩1往復を運行してきました。人気の高い路線で、11月のリニューアルでは、「成田空港・西船橋・上野・浅草~松本・長野系統」と「TDR~松本・長野系統」の2つに分割。両系統合わせて、毎晩2往復に増発が行われました。

私が乗車するのは、後者の「TDR~松本・長野系統」です。JR舞浜駅で下車し、駅構内のコンビニで買い物をして、バスが発車する東京ディズニーランド・ターミナル・ウエストへと向かいました。



かつては、JR舞浜駅に近い、ターミナル・イーストを発車していた松本・長野行きですが、11月1日に東京ディズニーランドを発着する夜行バスは全てターミナル・ウエストに統一され、松本・長野行きもターミナル・ウエストへと移転をしました。JR舞浜駅からは遠くなってしまいましたが、このターミナルを利用する乗客は、ほぼディズニーランド利用者と思われ、移転をしてもゲートとの距離はほぼ変わらないので、乗車ターミナルさえ間違えなければ影響はなさそうです。

発車の約10分前にバスが到着しました。担当はアルピコ交通です。



ディズニーランドがバスの発車案内をデザインすると、こんなにも、ムード溢れるものになるのですね♪

まるで、アトラクションの入口のようにも思えてしまいます。



松本・長野行きが発車するのは、28番のりば。

ドアが開き、改札が始まりました。運転手さんの改札を受けて車内へと進みましょう。



車両の仕様は、3列独立シートです。



車内設備は、リクライニングシート、座席横のプライベートカーテン、ブランケット、フットレスト、レッグレスト、100Vコンセント(付いていない車両もあるようです)、フリーWiFi、車両中央にトイレです。



さてさて、バスは22時20分に東京ディズニーランドを発車しました。続いて東京ディズニーシーを22時40分に発車。乗客数は私を含めて7人が集まりました。案内放送が流れると、休憩場所の石川PAまで車内は消灯です。照明が落とされ、最低限の灯りを残して暗闇の世界となりました。



約1時間ほど走行して23時45分頃、中央自動車道の石川PAに到着。24時00分まで休憩です。松本・長野行きの開放休憩の回数は1回なので、外に出られる唯一のチャンスです。



お手洗いを済ませ、バスに戻りました。休憩時間が過ぎると、バスは再び消灯です。

それでは、眠りに就きましょう。おやすみなさい・・・zzz

・・・それにしても、凄い夜行バスが出来たものです。この系統の関東地区での停留所は、東京ディズニーランドと東京ディズニーシーのみです。都心の停留所は一つも停車しません。言い換えれば、乗客は東京ディズニーリゾートの利用者しか望めない訳で「(良い意味で)チャレンジャーだな」と、バス事業者の前向きに姿勢に感心をします。それでも予約サイトを覗くと、この系統が満席表示がされている日もあり、ディズニー需要の高さが伺えました。

ここで素朴な疑問が一つ。11月から路線が2つに分割されましたが、どちらの系統の方が利用者が多いのでしょうか。疑問に思い、予約サイトから残席数を調べてみました。

すると、全体的には「TDR系統」の方が売れ行きに勢いがあるものの、「成田空港・西船橋・上野・浅草系統」の方が売れている日もあったりと、興味深い傾向にありました。

そこで乗客の層を考えてみると、大きく分類して3つのタイプに分ける事が出来そうです。

1.「TDR~信州間」を利用する層
2.「西船橋・上野・浅草~信州間」を利用する層
3.「成田空港~信州間」を利用する層

1の「TDR~信州間」は、金曜日の上り便、土曜日の下り便で需要が高い傾向にある事がわかりました。この先は推測になりますが、2の「西船橋・上野・浅草~信州間」は、一般的な大都市~地方都市を結ぶ夜行バスのように金曜日に需要が高く、3の「成田空港~信州間」は、海外旅行を目的として平日でもまんべんなく需要があると思われます。

どうやら、これまでこの路線の人気が高かった理由は、「ピークに差のある3つのタイプの需要」に支えられていたからだと推測できそうです。



石川PAを発車して4時間半が経過。中央道茅野から降車停留所が始まりました。(画像は松本インター前にて)

4時30分、中央道茅野で3人が降車。続いて5時01分、松本インター前で1人が降車と続きます。



6時を過ぎ、長野が近づくと空が明るくなってきました。



そして6時23分、終点の長野駅に到着。お疲れ様でした。

最後になりますが、今回の旅を終えて自宅のパソコンから、アルピコ交通の高速バスHP(「アクセス信州」)を開くと、こんな案内が記載されていました。

『東京ディズニーリゾート発着の便が満席でも、上野・成田空港系統で西船橋駅から東京ディズニーリゾートへ行けます!』

バナーをクリックすると、JR武蔵野線を使ったJR舞浜駅への往復経路が表示されました。これならば、系統が分割されても2号車のような使い方も出来ます。利用者側の目線に沿った営業がきちんと出来るのがアルピコ交通の凄いところ。逆に考えると、金曜日の晩に都内から信州への夜行便が満席でも、私が利用した「TDR~松本・長野系統」ならば、空席が残っているかもしれません。どうしても早朝に信州に着きたければ、東京ディズニーランド(舞浜)まで行く価値はあるのではないでしょうか。

更には系統分割して路線に余裕が生まれた事で、都内に新たな停留所を設けて、更なる需要の掘り起こしを行う・・・なんて事も出来るかもしれません。開拓され尽くした感のある「関東~信州間」の高速バスですが、まだ発展する余地はあるように感じました。

<撮影2019年11月>

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