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・「PL(偏光)フィルター」とバス撮影

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最近、バス撮影に使うカメラのレンズに「PL(偏光)フィルター」を付けて撮影する機会が増えました。

PLフィルターを付けたキッカケは、撮影する際、窓ガラスやボディに反射する映り込みを低減出来ないかと考えたからでした。特に最近導入の進むSORAやアストロメガは、窓ガラスの黒色が濃かったり、ガラスの面積が大きく、この部分への映り込みが写真の仕上がりに影響を与える事が多くて、悩みの種になっていました。

PLフィルターを使えば、映り込みが低減出来るかもしれない。

それなりに高額なフィルターだけに、決して安い買い物ではありませんが、清水の舞台から飛び降りる気持ちで購入してみました。

PLフィルターの使い方は簡単です。まず、レンズの前枠部分に装着します。調節はクルクルまわして、反射の量を変化させるだけ。ファインダーを見ながら反射がちょうど良いと思ったところでシャッターを押します。

最初に断っておくと、私はPLフィルターの構造に詳しくありません。クルクル回して映り込みを消せる程度にしか理解していません。PLフィルターの構造や、もっと素晴らしい作品、比較例は、そのうち誰かが説明(Twitterあたりで)してくれると思うので、ここでは私が普段撮影するシーンで、PLフィルターを付けていない状態と、装着して効果を強めた状態とで比較してみます。



まずは、はとバスのアストロメガです。

フロントやサイドに反射光の映り込みが入っています。PLフィルターは装着していません。



今度は、PLフィルターを装着して回転枠をクルクル回し、PLフィルターの効果を強くしました。フロントの映り込みはそのままですが、サイドの映り込みは低減されました。被写体の大面積を占めるサイドがしっかり写ると、それなりに見られる写真に仕上がります。



続いて、アルピコ交通のセレガHD。

固定窓の外観は美しいのですが、ガラス表面積の大きさ故に反射光にも悩まされます。



PLフィルターを装着して、クルクルと回しました。

反射光が消えてスッキリとしました。



次はバスタ新宿のB4のりば。

定番撮影スポットの一つですが、ここは構造上、サイドが反射光を拾う場面です。



こちらもスッキリ!



最後に、反射光のラスボス、SORAです。

濃いブラックガラスがSORAのデザインを引き立てますが、同時に反射光に悩まされる車両の代表格です。こちらもPLフィルターを使ってみましょう。



驚きの黒さ!



JRのラスボス。



スッキリ!!

ただ、賛否あるところで、現実にはこのように見えていないのですから、反射光が無いのは不自然という見方も出来るかもしれません。

どのような写真を撮りたいのかにもよりますが、その場の空気感を含めた日常の姿を記録したいのならば、ある程度は反射光がある方がリアルなのかもしれません。逆に反射光をノイズだと捉えるのならば、キレイサッパリ消すにはPLフィルターの効果は最適です。この辺りは撮影者の考え方次第でしょうか。



あと、注意が必要な点として、動いているバスを撮影するのにはコツがいります。

動いているバスの反射光を取り除こうとして、バスを追いかけながら回転枠をクルクルさせるのは、かなり難しいです。事前にターゲット以外のバスや、一般車の窓ガラスを利用して、反射光を確認する必要があります。

また、PLフィルターには、反射光を低減する効果の他に反射光を強調する効果もあります。上記画像はその失敗例で、いつの間にか回転枠が回ってしまい、反射光を強調する側で撮影してしまいました。



思い描いていたように消せなかった反射光もあります。PLフィルターは万能ではありません。



今はネットのおかげで、多くの方々の撮影した作品を見る事が出来ます。

「PLフィルターを付けて撮影したのだろうな」なんて、気が付く機会も増えました。PLフィルターの効果を知っている方は、当たり前のようにバスの撮影に使っていた武器なのだろうと思います。存在を知りつつも使っていなかった方は、その効果が未知数であるから、躊躇していた部分もあるのではないでしょうか。

バスの撮影にPLフィルターは有効なのかどうか。その参考になればと思い、今回の記事を書いてみました。

(ケンコー・トキナー ZX C-PLを装着しました)

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