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あすなろ号

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あすなろ号 岩手県北自動車
青森駅前 17時20分発

2011年9月に青森駅前から盛岡駅西口まで乗車した「あすなろ号」の乗車記です。



9月、3連休最終日の青森駅です。9番のりばに岩手県北自動車の日野セレガが到着しました。これから乗車する「あすなろ号」盛岡駅西口行きです。国鉄特急色のような色合いに特急「はつかり」の姿を重ねて懐かしい気持ちになりました。自動券売機で購入してあった盛岡駅西口まで3160円の乗車券を運転手さんに見せて車内へ入ります。3連休最終日という要素もあるのか、私を含めて15人が乗車しました。



17時20分に青森駅前を発車、前を走るのは同時に発車した宮城交通の「ブルーシティ号」仙台行きです。青森駅前でのアナウンスによると満席なんだとか。所要時間は新幹線にはかないませんが、「あすなろ号」も含めて運賃の安さが魅力です。



柳町通りで1人乗車し、青森中央インターから青森自動車道に入りました。盛岡まで177km!!刻々と暗くなっていく空、今回の乗車の大部分は夜間走行となります。

青森JCTから東北自動車道へ。高速道路上のバスストップである羽黒平(高速波岡)に入るも乗降車は有りませんでした。待合所に3人程の姿が見えましたが、「あすなろ号」ではなく、仙台行きの「ブルーシティ号」に乗車するようです。青森駅前発車時は前を走っていた「ブルーシティ号」ですが、ここまでの経路が異なるために「あすなろ号」が先を走る形になりました。面白い事に時刻表上では「あすなろ号」の方が停留所の数が多いにも関わらず、青森駅前〜羽黒平(高速波岡)間の所要時間は「あすなろ号」が5分短いのです。



続いて牡丹平(高速黒石)の案内放送が流れると、降車チャイムが車内に響きました。牡丹平(高速黒石)では2人が降車です。「あすなろ号」は青森駅前付近を除いてクローズドドアシステムを採用しないために青森県内のみの利用も可能なのですが、実際に青森駅前〜牡丹平(高速黒石)間の利用客がいるんだなと実感しました。比較的黒石の街が近いので、青森〜黒石間の急行便のような使い方なのかもしれません。



さて、「あすなろ号」という名称は青森県の木であるアスナロの木(ヒバとも呼ばれます)が由来だと思われます。アスナロは、北海道から関東北部に分布し、青森県の津軽半島や下北半島が分布の中心となっています。個人的に「あすなろ」という言葉の響きが気に入って、青森県内の植物園へアスナロの木を探しに行ってしまいました。(画像は変種のヒノキアスナロ)窓の外は真っ暗ですが、昼間に乗車すれば「あすなろ号」の車窓からもアスナロの木が見る事ができるかもしれません。



18時12分に碇ヶ関を発車すると、碇ヶ関トンネルへ。ここで青森県とお別れです。



トンネルを抜けて秋田県に入りました。小坂インターを降りて一旦一般道へ入り、18時33分に小坂高校前(小坂IC)に到着、ここでは2人の乗車がありました。

岩手県の事業者である岩手県北自動車と、青森県の事業者である弘南バスが共同運行している「あすなろ号」が、秋田県内の停留所で乗降出来るのは2010年まで秋田県の事業者である秋北バスが参入していた名残です。かつてはJRバス東北や岩手県交通も参入し、5事業者8往復を誇った「あすなろ号」ですが、現在は2事業者4往復で運行されています。



小坂高校前(小坂IC)を発車した「あすなろ号」は、再び東北自動車道を南下します。



花輪サービスエリア内にあるバスストップ、花輪に到着。同時に休憩となりました。花輪の発車は18時54分です。



お疲れさまでした。東北自動車道を1時間程走行して終点の盛岡駅西口に20時04分に到着しました。

俗説ですが、アスナロの語源は「明日は○○になろう」という意味もあるようです。東北新幹線の新青森延伸でライバルである鉄道の優位性は上がりました。「あすなろ号」も全盛期に比べて本数が減るなど苦しい戦いをしていますが、アスナロの木のように前向きな姿勢で頑張って欲しいと思いました。

<撮影2011年9月>

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