２０２３年１０月６日より、東京～名古屋間でデビューするＷＩＬＬＥＲ ＥＸＰＲＥＳＳの新シート「ＤＯＭＥ（ドーム）」を取材させて頂く機会がありました。写真中心となりますが、私なりの第一印象なども含めてブログで紹介いたします。
まずは、新シート「ドーム」を搭載したのは、８月登録の三菱ふそうエアロエース。導入したばかりの新車で、名古屋ナンバーからわかるように、名古屋営業所の所属です。
続いて車内です。
「ドーム」は、３列シート（１－２配列）×９列の２６席仕様です。（２７席にならないのは非常口部分には席がないため）
網棚には、ブランケットが用意され、青色照明が点灯していました。
なお、車内にトイレは付けていません。
各座席は、天龍工業製の「シェル型」シートを採用しています。
座席の側面と後面を壁で覆う「シェル型」シートの利点は、なんと言ってもリクライニング時に後方を気にする必要がない点です。もちろん、前席の方がリクライニングしても、目の前の空間は変わりません。リクライニングをする時も、される時も、ノンストレスでいられます。全ての乗客が約１３０度のフルリクライニングを満喫できます。
「ドーム」では、大型の「カノピー」を設置しました。
新４列シート「プライム」で好評だった大型タイプの「カノピー」は、「ドーム」のサイズに合わせて骨格から作り直したそうです。
「シェル型」シートに「カノピー」の組み合わせで、かつてないほどのプライベート空間を創出しました。
プレリリースには「隠れ家のようなプライベート空間」というキャッチコピーが付けられていましたが、わかるような気がします。
大型になった「カノピー」の内部には、「プライム」と同様に「スマホホルダー」を設置しています。
黒丸の部分がバネで広がる構造になっていて、ここにスマートフォンをキャッチする仕組みです。車内の灯りは、眠りを妨げない青色の間接照明を採用し、完全消灯しない車内では、「スマホホルダー」を使う事で消灯後もスマートフォンが楽しめます。
すっぴんや素顔を見られたくないという女性の要望から始まった「カノピー」は、用途を増やし、ここまで進化しました。
シートの表面を見てみます。
紫色の「ヘッドレスト」は大型タイプで、上下に可動します。
枕というよりも、首の部分に乗せて頭をホールドするイメージです。
そして、今回の「ドーム」で初めて採用したのが、可動式の「腰当てクッション」です。
上記画像では「腰当てクッション」を最上部の位置にしてみました。
そして、最下部の位置。
上下に可動する「ヘッドレスト」と「腰当てクッション」の位置を組み合わせて、それぞれがベストの体勢を作れます。
「カップホルダー」
「充電用コンセント」
肘置きはレザー調で、ピンク色の縫い目が、ウィラーらしさを醸し出していました。
各座席には「レッグレスト」を装備します。
前席がある場合には、足先を入れるスペースもありました。長身の方でも寛げます。
着席した状態で、前方を見ました。
銀色の部分は、フックになっていて、ビニール袋や巾着をかけられます。
写真には写っていませんが、下部には網ポケットもあります。
シート間隔は「リラックス」や「プライム」よりも１７ｃｍ広い、１０８ｃｍを確保していますが、シェル型構造ゆえに上部では若干の狭さも感じます。そういったところも含めて、キャッチコピーの「隠れ家のようなプライベート空間」なのかもしれません。とは言え、着席してリクライニングすれば気にならなくなります。
ちなみに、独立席側と比べて２列席側は５００円安い設定になっているそうです。
最後に、この新シート「ドーム」は、シートランクであてはめると、高級クラス「リボーン」の下に位置する上位クラスです。
「ドーム」における東京～名古屋間の基本運賃（※変動あり）が、「独立側７４００円～」「２列側６９００円～」となり、「リボーン」の「９０００円～」よりも安く「シェル型」シートで移動出来ます。比較的、手が届きやすくなったことで「シェル型」シートの敷居が下がったようにも感じました。
「シェル型」構造に、大型「カノピー」にと、ウィラーの特徴を詰め込んだ「全部入り」のようであり、上位クラスの中でも、コストパフォーマンスに優れたシートと言えそうです。
まずは、東京～名古屋間で運行を行いますが、東京～大阪間での運行も計画しているとのことです。
以下、提供して頂いた画像です。
