青森県弘前市。人口約18万人が住む日本海側の地方都市です。突然ですが、弘前と首都圏を結ぶ高速都市間バスがいくつあるかご存じですか?高速ツアーバスの乗合化によって停留所が立ち、これまでよりも路線そのものが認識しやすくなりました。そこで今回は、弘前市の中心部である弘前バスターミナル、または弘前駅と首都圏とを結ぶ都市間高速バスをブランド別に紹介したいと思います。
まずは弘前を拠点とするバス事業者、弘南バスの首都圏路線から紹介します。
「スカイ号」 ゆったり4列シート・トイレ付き
(弘南バス:青森駅前・弘前バスターミナル〜上野駅前)
弘前〜首都圏を結ぶ唯一の昼行便です。4列シートの格安便で、後述する「パンダ号」の昼行バージョン。車両のグレードは「パンダ号」よりも高く、2013年には新車が導入されました。
「パンダ号」 スタンダード4列シート
(弘南バス:青森駅前・弘前バスターミナル〜上野駅前)
4列シートの夜行便です。2号車(女性専用車)の定期運用によって毎便2台体制を2往復運行。2014年3月からは「アップル号」から路線を引き継ぎ「パンダ号」東京新宿線が加わる予定です。弘南バスの格安夜行バスの代名詞ともいえる存在。
「ノクターン号」 3列独立シート・トイレ付き
(弘南バス・京浜急行バス:五所川原駅前・さくら野弘前店・弘前バスターミナル〜品川バスターミナル・横浜駅東口)
1986年に初めて大都市と地方都市を結ぶ夜行高速バスとして運行を開始しました。一時期は2列シートの「スーパーシート」や昼行便「スカイターン号」の運行もありましたが、現在は3列独立シートのみが運行しています。首都圏側の発着地に品川バスターミナルと横浜駅東口の2系統を持ち、合わせて2号車まで運行されますが、木・金・土・日及び繁忙期には3号車以降の設定もあります。
「アップル号」 スタンダード4列シート
(弘南バス:五所川原駅前・弘前バスターミナル〜東京駅鍛冶橋駐車場・新宿高速バスターミナル)
元々は弘南バスが企画実施していた高速ツアーバスです。ツアーバス時代は東京ディズニーリゾート発着の設定もありました。2013年8月の高速ツアーバス乗合移行によって路線化。東京駅鍛冶橋駐車場や新宿高速バスターミナルといった、弘南バスとは縁のなかった停留所から発着するのがポイントです。2014年2月いっぱいで運行終了し、3月からは「パンダ号」に統合される予定。
・・・ここまで弘前バスターミナルから発着する弘南バスの首都圏路線を紹介しました。ここからはJR弘前駅城東口から発着する高速ツアーバスから乗合移行した高速都市間バスを紹介します。
「JAMJAMライナー」 独立3列シート・トイレ付き
(JAMJAMエクスプレス:青森・弘前・盛岡〜新宿・東京)
2013年8月の高速ツアーバス乗合移行によって乗合バスとして運行。弘前駅では城東口から発着。アイマスクやスリッパなどのアメニティが付きます。
「さくら高速バス」 リラックス4プラス
(桜交通:青森駅・弘前駅〜西新宿)
2013年8月の高速ツアーバス乗合移行によって乗合バスとして運行。弘前駅では城東口から発着。シートピッチを広げた10列仕様のリラックス4プラスシートを採用。
「O.T.B.ライナー」 コンフォートもしくはスタンダード
(O.T.B.:青森駅前・弘前駅城東口〜東京)※スタンダード便運行時は中央交通委託
2013年8月の高速ツアーバス乗合移行によって乗合バスとして運行。弘前駅では城東口から発着。隔日でコンフォートとスタンダードで運行車両が変わります。画像はシートピッチを広げた10列仕様のコンフォート。
「キラキラ号」 足元ゆったり4列シート
(旅バス:青森・弘前・盛岡〜新宿・横浜)
2013年8月の高速ツアーバス乗合移行によって乗合バスとして運行。弘前駅では城東口から発着。シートピッチを広げた10列仕様の足元ゆったり4列シートを採用。
「WILLER EXPRESS」 リラックス・リラックスワイド
(南部バス:WILLER EXPRESS関東:青森港・青森駅・弘前駅〜WILLERバスターミナル新宿西口・東京ディズニーランド)
2013年8月の高速ツアーバス乗合移行によって乗合バスとして運行。弘前駅では城東口から発着。プライベート感のあるカノピーを装着した4列のリラックスと、3列のリラックスワイドのコンビバス。
…駆け足のようでしたが、弘前と首都圏を結ぶ都市間高速バスを全て紹介しました。1986年に大都市と地方都市を結ぶ本格的な夜行バス「ノクターン」が品川〜弘前間で運行開始してから約27年。日本の「バブル成長期」も「バブル崩壊期」も共に経験し、寝台列車の削減、いわゆる高速ツアーバスの登場、弘南バスの格安路線運行開始、更に東北新幹線の延伸、そして高速ツアーバス乗合移行…数々の歴史の中を歩んできた首都圏〜弘前間の都市間高速バス。私が訪問した2013年9月現在では、8事業者9ブランド、所定運行であれば毎日往復で22〜24台のバスが同区間を運行しています。
かつて、弘前〜首都圏を結ぶ都市間高速バスは3列独立シートの「ノクターン」一択でした。今は3列独立シートだけではなく、格安訴求層を狙った4列シート、更に付加価値を付けた4列のびのびシート…など、事業者が利用者のニーズに合わせた運行を行っています。2014年3月1日から弘南バスの「アップル号」が「パンダ号」に統合され、3月15日からは寝台特急「あけぼの」の定期運行廃止(臨時列車化)が予定されています。社会情勢や利用者のニーズの変化など、将来の弘前〜首都圏間を結ぶ都市間高速バスはどのように変化するのでしょうか。
※画像は2013年9月撮影ですが、路線データは2014年1月現在のものを使用しています。
まずは弘前を拠点とするバス事業者、弘南バスの首都圏路線から紹介します。
「スカイ号」 ゆったり4列シート・トイレ付き
(弘南バス:青森駅前・弘前バスターミナル〜上野駅前)
弘前〜首都圏を結ぶ唯一の昼行便です。4列シートの格安便で、後述する「パンダ号」の昼行バージョン。車両のグレードは「パンダ号」よりも高く、2013年には新車が導入されました。
「パンダ号」 スタンダード4列シート
(弘南バス:青森駅前・弘前バスターミナル〜上野駅前)
4列シートの夜行便です。2号車(女性専用車)の定期運用によって毎便2台体制を2往復運行。2014年3月からは「アップル号」から路線を引き継ぎ「パンダ号」東京新宿線が加わる予定です。弘南バスの格安夜行バスの代名詞ともいえる存在。
「ノクターン号」 3列独立シート・トイレ付き
(弘南バス・京浜急行バス:五所川原駅前・さくら野弘前店・弘前バスターミナル〜品川バスターミナル・横浜駅東口)
1986年に初めて大都市と地方都市を結ぶ夜行高速バスとして運行を開始しました。一時期は2列シートの「スーパーシート」や昼行便「スカイターン号」の運行もありましたが、現在は3列独立シートのみが運行しています。首都圏側の発着地に品川バスターミナルと横浜駅東口の2系統を持ち、合わせて2号車まで運行されますが、木・金・土・日及び繁忙期には3号車以降の設定もあります。
「アップル号」 スタンダード4列シート
(弘南バス:五所川原駅前・弘前バスターミナル〜東京駅鍛冶橋駐車場・新宿高速バスターミナル)
元々は弘南バスが企画実施していた高速ツアーバスです。ツアーバス時代は東京ディズニーリゾート発着の設定もありました。2013年8月の高速ツアーバス乗合移行によって路線化。東京駅鍛冶橋駐車場や新宿高速バスターミナルといった、弘南バスとは縁のなかった停留所から発着するのがポイントです。2014年2月いっぱいで運行終了し、3月からは「パンダ号」に統合される予定。
・・・ここまで弘前バスターミナルから発着する弘南バスの首都圏路線を紹介しました。ここからはJR弘前駅城東口から発着する高速ツアーバスから乗合移行した高速都市間バスを紹介します。
「JAMJAMライナー」 独立3列シート・トイレ付き
(JAMJAMエクスプレス:青森・弘前・盛岡〜新宿・東京)
2013年8月の高速ツアーバス乗合移行によって乗合バスとして運行。弘前駅では城東口から発着。アイマスクやスリッパなどのアメニティが付きます。
「さくら高速バス」 リラックス4プラス
(桜交通:青森駅・弘前駅〜西新宿)
2013年8月の高速ツアーバス乗合移行によって乗合バスとして運行。弘前駅では城東口から発着。シートピッチを広げた10列仕様のリラックス4プラスシートを採用。
「O.T.B.ライナー」 コンフォートもしくはスタンダード
(O.T.B.:青森駅前・弘前駅城東口〜東京)※スタンダード便運行時は中央交通委託
2013年8月の高速ツアーバス乗合移行によって乗合バスとして運行。弘前駅では城東口から発着。隔日でコンフォートとスタンダードで運行車両が変わります。画像はシートピッチを広げた10列仕様のコンフォート。
「キラキラ号」 足元ゆったり4列シート
(旅バス:青森・弘前・盛岡〜新宿・横浜)
2013年8月の高速ツアーバス乗合移行によって乗合バスとして運行。弘前駅では城東口から発着。シートピッチを広げた10列仕様の足元ゆったり4列シートを採用。
「WILLER EXPRESS」 リラックス・リラックスワイド
(南部バス:WILLER EXPRESS関東:青森港・青森駅・弘前駅〜WILLERバスターミナル新宿西口・東京ディズニーランド)
2013年8月の高速ツアーバス乗合移行によって乗合バスとして運行。弘前駅では城東口から発着。プライベート感のあるカノピーを装着した4列のリラックスと、3列のリラックスワイドのコンビバス。
…駆け足のようでしたが、弘前と首都圏を結ぶ都市間高速バスを全て紹介しました。1986年に大都市と地方都市を結ぶ本格的な夜行バス「ノクターン」が品川〜弘前間で運行開始してから約27年。日本の「バブル成長期」も「バブル崩壊期」も共に経験し、寝台列車の削減、いわゆる高速ツアーバスの登場、弘南バスの格安路線運行開始、更に東北新幹線の延伸、そして高速ツアーバス乗合移行…数々の歴史の中を歩んできた首都圏〜弘前間の都市間高速バス。私が訪問した2013年9月現在では、8事業者9ブランド、所定運行であれば毎日往復で22〜24台のバスが同区間を運行しています。
かつて、弘前〜首都圏を結ぶ都市間高速バスは3列独立シートの「ノクターン」一択でした。今は3列独立シートだけではなく、格安訴求層を狙った4列シート、更に付加価値を付けた4列のびのびシート…など、事業者が利用者のニーズに合わせた運行を行っています。2014年3月1日から弘南バスの「アップル号」が「パンダ号」に統合され、3月15日からは寝台特急「あけぼの」の定期運行廃止(臨時列車化)が予定されています。社会情勢や利用者のニーズの変化など、将来の弘前〜首都圏間を結ぶ都市間高速バスはどのように変化するのでしょうか。
※画像は2013年9月撮影ですが、路線データは2014年1月現在のものを使用しています。