2014年2月28日をもって、弘南バスが運行する「アップル号」(新宿高速バスターミナル・東京駅(鍛冶橋)〜弘前バスターミナル・青森駅・五所川原駅前)の運行が終了し、翌3月1日から「パンダ号」の東京新宿線として運行する事になりました。画像は新宿高速バスターミナルを発車する最終日の「アップル号」です。
「アップル号」の始まりは、いわゆる高速ツアーバスでした。乗合事業者である弘南バスですが、高速ツアーバスの台頭による競争の最中、自ら高速ツアーバスを運行するという戦略に出ます。高速ツアーバスという形態によって、これまで路線網のエリアになかった東京駅や新宿駅、東京ディズニーリゾートからも発着する事が可能になりました。その後、2013年7月の高速ツアーバス乗合移行では、東京側のターミナルとして東京駅(鍛冶橋)と新宿高速バスターミナルに停留所を設け、以後、高速乗合バスとして現在まで運行してきました。
新宿高速バスターミナル内にある時刻表。「アップル号」の掲示も今日までです。
新宿高速バスターミナルを発車した最後の「アップル号」が次の停留所、東京を目指します。
…高速ツアーバス全盛期、都市間高速バスを運行する乗合事業者は高速ツアーバスに対抗するために価格の低廉化やサービスの向上などが行われました。しかし、弘南バスは逆に高速ツアーバスに参入して対抗するという珍しい戦略をとった事業者です。そのおかげもあってか結果的に東京駅や新宿駅に停留所を設ける事が出来ましたので、時代を上手く読んでいたのかもしれません。3月1日からは格安バスでお馴染みの「パンダ号」ブランドを纏い、停留所の一部変更を行った上で「パンダ号」東京新宿線として再出発をします。