神奈川県相模原市中央区にある田名バスターミナルです。神奈川中央交通と相模神奈交バスが乗り入れます。3月までの停留所名は上田名でしたが、ターミナルの完成に伴い、2014年4月1日から田名バスターミナルと名称を変えて運用を開始しました。
鉄道の駅から距離がある田名地区では自動車利用率が高く、加えて相模原地域では渋滞などによるバスの遅延に不満を持つ方が多いそうです。相模原市の「バス交通基本計画」により、定時性や速達性を確保するために原則としてターミナルを経由地等にする長大路線は配置せず、利用者にわかりやすいよう系統を整理しました。バス路線の設定を「ターミナル間輸送を担う幹線」と「ターミナルへのアクセス等、幹線を補完する支線」に分け、その2つを乗り継ぐ場所が、この田名バスターミナルです。
「バス相互の乗り継ぎの円滑化による利便性の向上」を目標に掲げ、乗り継ぎに伴う抵抗感の軽減、わかりやすい情報提供、バス待ち環境の安全性・快適性の向上…などの効果が期待されています。
バス出入口側から見た田名バスターミナルの全景。
先ほどの画像は図の右側から撮影しました。
主に田名バスターミナルからの支線を受け持つ1番、2番のりば側です。待合所、トイレがあります。
対して、主に田名バスターミナルから鉄道駅への幹線を受け持つ4番、5番、6番のりば側です。タクシー乗り場もあります。(※6番のりばの相模原駅南口行きは幹線ではなく支線の扱い)
各のりばを紹介します。まずは1番のりば。北里大学行きを基本に夕方以降は橋本駅南口からの望地キャンプ場入口行きも発車します。3月までは橋本駅南口〜望地キャンプ場入口間の運行でしたが、4月からの路線再編によって、朝夕の一部を除いて田名バスターミナルで乗り継ぎが必要となりました。同時に望地キャンプ場入口から北里大学まで延長されています。北里大学には大きな病院があるので、通院やお見舞いなど田名地区から利用しやすくなりました。
2番のりばは水郷田名行きや…
半原行き、愛川バスセンター行きが発車します。主に路線再編によって路線が分割された支線側の路線が発車するのりばです。特に半原方面の路線は道路混雑の発生しやすい駅周辺に行かなくなったために定時性の向上が期待されます。
3番は降車場です。乗り継ぎ客が歩く距離を短くなるようにするためか、各のりばの中央に位置しています。
4番のりばは淵野辺駅南口行きが発車します。3月までは淵野辺駅南口〜水郷田名・半原間の運行でしたが、4月の路線再編からは朝夕の一部を除いて淵野辺駅南口〜田名バスターミナル間の路線になりました。既に一部区間導入されている「公共車両優先システム(PTPS)※赤信号の短縮または青信号の延長」に加え、路線長が短くなったために道路混雑などの遅延回復がしやすくなり、定時性の向上が期待されます。
5番のりばは橋本駅南口行きが発車します。榎戸経由と葛輪経由の2系統あり、それぞれ3月までは橋本駅南口〜水郷田名間、橋本駅南口〜望地キャンプ場入口間の運行でしたが、4月の路線再編からは朝夕の一部を除いて橋本駅南口〜田名バスターミナル間の路線になりました。こちらも定時性の向上が期待されます。
最後に6番のりば。ターミナル内ではなく、唯一公道バスベイ方式で相模原駅南口行きが発車します。水郷田名付近で経路変更はありましたが、以前からの相模原駅南口〜水郷田名間の運行を4月以降も続けています。
5番のりばの横にはタクシーのりばが設置されています。
自転車の駐輪場もありました。画像では見えにくいのですが、自家用車の乗降場(左奥の白線がふくらんだ場所)もあります。
その2へ続く