浜頓別の街に入りました。すれ違うのは浜頓別ターミナルを発車したばかりの浜頓別線、枝幸行き。浜頓別〜北見枝幸間を結んでいた国鉄興浜北線の廃止代替バスです。私が乗車している天北線は浜頓別から内陸側に進路をとりますが、浜頓別線はオホーツク海沿岸をすすみ、乗り継ぐ事によって興部や紋別、湧別といった都市に向かう事が出来ます。湧網線の廃止代替バスがあった頃は網走や知床半島までオホーツク海沿いをバスで移動する事が出来ました。
7時24分に浜頓別ターミナルに到着しました。浜頓別駅の跡地に建てられたバスターミナルです。3分の停車時間を利用してバスの撮影をします。ここでは4人の乗車がありました。7時27分に発車です。
続いて浜頓別高校で1人の乗車。いつも同じバスを利用して顔馴染みなのか、乗車すると車内の乗客と挨拶をしていました。現在の時刻は7時29分。さすがに高校へ通うには早いようで、降車する高校生はいません。30分後には鬼志別ターミナルから浜頓別高校行き(平日のみ)があり、更にその24分後には稚内駅前ターミナルからの浜頓別高校行きもあります。これだと浜頓別高校の到着は7時59分と8時23分になりますので、この2本が通学ダイヤになっているようです。意外にも天北線で一番本数の多い区間は稚内発着(7往復)ではなく、もちろん音威子府発着(4往復)でもなく、路線中間である鬼志別ターミナル→浜頓別高校の9本(逆方向は7本)なのでした。
下頓別付近で車窓左側に廃止になったJR天北線の廃線跡が見えました。乗ってみたかったな…
只今の気温はマイナス8℃。時折姿を見せる太陽からの光線が暖かさを感じさせてくれます。太陽の力は偉大だ!
いつの間にか浜頓別町から中頓別町に移っていました。中頓別の街に入ります。
7時52分、中頓別ターミナルに到着しました。ここも中頓別駅の跡地に建てられたターミナルです。1人が降車。前方には音威子府からの稚内駅前ターミナル行きが停車中。2台のバスが並びました。ダイヤ上の偶然とはいえ、上下のバスがぴったりとターミナルですれ違うなんて、単線区間の鉄道駅のようですね。前方の稚内駅前ターミナル行きの車内には立ち客の姿も見えました。恐らく先ほどの浜頓別高校への通学生でしょう。
中頓別ターミナルでは2分停車して54分に発車しました。その後、中頓別長寿荘前で1人降車です。
小頓別の街に入りました。8時29分、小頓別に到着。乗車も降車もなく、そのままバスは発車します。
音威子府まであと12Km。南稚内駅〜音威子府駅間、営業キロ148,9Kmを誇ったJR天北線廃止代替バスの旅も終点が近くなってきました。最後の難所、天北峠を越えます。
中頓別町から音威子府村へ。稚内から5つの市町村をバスで走り抜けて来ました。
そして8時50分、終点の音威子府に到着。最後まで乗車していたのは私を入れて4人でした。鉄道への連絡も良く、16分後には札幌への特急「スーパー宗谷2号」、30分後には稚内行きに乗り換えられるダイヤになっています。
鉄道の天北線は昔から書籍等で紹介される事が多く、宗谷バスに代替されてからも書籍やインターネットで乗車記が多く上がり、特に気になっている路線でした。夜間の乗車もありましたが、廃止となった鉄道と同じルートでたどる事が出来て良い思い出となりました。次回は宗谷岬経由となった天北宗谷岬線に乗りたいと思います。
<撮影2011年3月>