東京都大田区田園調布にある、多摩川駅です。東急バスが発着します。
東京都と神奈川県の境を流れる多摩川。
川のそばに、桜の花びらが舞うバスターミナルがありました。
満開の桜と、歴史を感じさせる待合所。
バスが到着しました。多摩川の土手を走行し、二子玉川駅~多摩川駅を結ぶ玉11系統です。(最近になって武蔵小杉への系統も出来ました)
乗客を乗せ、玉11系統が二子玉川駅に向けて発車しました。
こちらは東京医療センターへの路線です。
バスターミナルから見た、商店街と多摩川駅。
バスターミナルと駅との間には、多少距離があるのがわかると思います。
全国的に、停留所から駅まで距離があったり、信号待ちで時間がかかったりして、実は一つ手前の停留所でバスを降りて歩いた方が、駅に早く到着する現象がありますが、玉11系統の多摩川駅も同様のケースです。
ここが多摩川駅の一つ手前にある停留所、多摩川台公園。
停留所から多摩川駅までショートカットするルートが、ちょっと特徴的なので紹介したいと思います。
それが、この階段。
通勤や通学で急ぎたい乗客は、この階段で山を登って、多摩川台公園を経由して、階段を降りて駅に向かいます。
初めて、この光景を見た時は驚きました。スーツ姿のサラリーマンや、ランドセルを背負った小学生が、バスを降りた後に列を組んで階段を登っていくのですから、何事かと(^^)
ちなみに多摩川台公園はこんな感じです。
ここには、かつて東京都水道局の「調布浄水所」がありました。現在は、その頃の設備の名残を残した公園になっています。
そして、もう一つ紹介するのが、東急東横線・目黒線の橋梁に平行した、調布取水堰。
防潮の役割を兼ねており、これより下流は潮位の変化で海の水が混じる事もあります。(だから、過去にアザラシの”たまちゃん”が目撃された)
ここで取水した原水は、玉川浄水場へと送られますが、過去の水質悪化という歴史から、現在は工業用水としてのみ取水され、板橋区の三園浄水場へと送られています。また、東京都の水源は、主に利根川・荒川水系と多摩川水系に分けられますが、安定給水や水質事故などの観点から、上流で利根川・荒川水系と多摩川水系の相互融通が実施されており、結果として多くの都民は両方の河川の水を使用している事になります。
私達にとって、水道は末端部しか目に見えにくい存在ですが、研究対象として見ると、奥が深そうです。
他にも、神社があったり、カフェがあったりと、ちょっとした散策で訪れる人も多く、二子玉川のように大きく開発されていないので、比較的のんびりとした時間が流れる場所でした。
<撮影2017年4月>
参考
偕成社「日本の川 たまがわ」村松昭
東京都水道局HP