ATLINER 散策バス
バスタ新宿24時25分発
日付が変わろうとしている、深夜の新宿駅新南口です。
交差点を渡る人波に、昼間のような勢いは感じられません。夜行便の発車が佳境を迎えようとしているバスタ新宿に向かい、バスを待ちました。今回、私が乗車するバスは、新車の運行が始まった、ATLINERの「散策バス」です。
発車10分前に改札が始まりました。
「散策バス」というと、青色ボディの印象を強く持っていましたが、新車は若草色のボディで、今までの車両と比べて軽くなったように感じます。
しかし、明るい色の外装とは対照的に、内装はブラックを基調とした、落ち着きのあるシックな雰囲気が広がっていました。
「散策バス」の特徴は、何と言ってもシートピッチの広さです。
一般的に、標準となる観光バスのシート配列が縦12列、高速バスでは11列、ゆったりタイプと表現される高速バスが10列となるところ、今乗車している「散策バス」は驚きの8列です。
「このバス、足元が広くない?」
「前の席が遠いね!」「次から違うバスには乗れないね♪」
・・・決してステルスマーケティングではありません。全て車内から聞こえてきた実際の会話です。
前席との距離は、1メートル23センチ。
カップフォルダに置いたペットボトルが、はるか遠くに見えます。もちろん身体を起こさないとペットボトルには手が届きません。不便だけど、この不便さに喜びを感じてしまいます(^^)
電球色のLED照明が、車内のムードを創り出してくれていました。
車内設備を紹介すると、4列リクライニングシート、レッグレスト、可動式マクラ、ブランケット、USBコンセント(窓側席は100Vコンセントも)、FREEWi-Fiがあります。フットレストはありませんが、前席まで1メートル23センチあると、足が届かない方が大半なので設置しなかったのかもしれません。
さてさて、バスは24時25分、定刻通りにバスタ新宿を発車しました。
発車後は、音楽と共に録音された車内放送が流れます。『このバスはリクライニングを最大限に出来るように前後幅を十分にとっているので、どうぞ満喫して下さい』という趣旨のアナウンスが聞こえてきました。私の前席の方はリクライニングをするタイプではなかったので、フルリクライニング時にどのように感じられるかはわかりませんでしたが、これだけシートピッチがあれば、圧迫感を感じる事はないと思われます。「散策バス」の特徴を活かした良いアナウンスだったので、運転手さんの肉声放送でも同様に添えてくれると、フルリクライニングしやすくなって、より満足度が上がりそうです。(気を使ってリクライニングしない方も多いので)
ちなみにドライバーさんは、ATLINER東京営業所の方でした。比較的年齢層が高いバス業界ですが、今日のドライバーさんは若い方です。マイクの話し方も接客もソフトで好印象でした。もともと「旅の散策バス」は富士セービングバスのブランドで、上位ブランドに相応しい接客に定評がありました。ATLINERに吸収された今でも、当時の流儀が残っているのかもしれません。
深夜2時前、足柄SAに到着。ここで約20分間の休憩です。
乗降口付近に掲出された「高速バス表示ガイドライン」を見ると、車両の初年度登録は「令和元年5月」とありました。こんなところで年号が変わったのを実感します。
余談ですが、私の知人に新顔のエアロエース・クイーンを「令和顔」と名付けた方がいます。タイミング的には、ほぼドンピシャですね(^^)
4時00分、浜松SAに到着。ここでも20分間の休憩です。
夏至の近いこの時期らしく、4時でうっすらと夜が明けようとしています。
ここまでくれば、名古屋まで残り2時間。
軽く一眠りして、目を醒ますと金山駅に到着するところでした。
そして、ほぼ定刻通りの6時07分、終点の名古屋南(笹島ライブ)に到着しました。
思いっきり足を延ばせたせいか、道中を快適に過ごすことが出来ました。
最後になりますが、車両の代替時期を迎えて「散策バス」の新車は4列シートになりました。実際に乗車して快適でしたが、ネットの評判を見ると、以前の3列シート(※新幹線のグリーン車タイプの座席を架装していました)を望む声も多くあるようです。座席の保安基準が新しくなり、以前の座席が新車に架装出来なくなりましたし、もしかしたら、レベニューマネジメント(需要予測による収益の最大化)による幅運賃化で、たとえ単価を下げる事になったとしても、座席数の多い方が収益を上げられると判断したのかもしれません。4列シートになっても、広いシートピッチは変わらないので、隣席も自由に使える「ひとりだけシート」のようなプランがあると、「散策バス」を指名買いしていた以前からの利用層にも喜んでもらえそうです。
新しい「散策バス」は、これまでの「新宿名古屋線」に加えて7月からは「新宿仙台線」でもデビューします。「新宿仙台線」では昼行便もあるので、思いっきり足を伸ばしながら、景色を眺める旅も楽しめそうですね。
<撮影2019年6月>
バスタ新宿24時25分発
日付が変わろうとしている、深夜の新宿駅新南口です。
交差点を渡る人波に、昼間のような勢いは感じられません。夜行便の発車が佳境を迎えようとしているバスタ新宿に向かい、バスを待ちました。今回、私が乗車するバスは、新車の運行が始まった、ATLINERの「散策バス」です。
発車10分前に改札が始まりました。
「散策バス」というと、青色ボディの印象を強く持っていましたが、新車は若草色のボディで、今までの車両と比べて軽くなったように感じます。
しかし、明るい色の外装とは対照的に、内装はブラックを基調とした、落ち着きのあるシックな雰囲気が広がっていました。
「散策バス」の特徴は、何と言ってもシートピッチの広さです。
一般的に、標準となる観光バスのシート配列が縦12列、高速バスでは11列、ゆったりタイプと表現される高速バスが10列となるところ、今乗車している「散策バス」は驚きの8列です。
「このバス、足元が広くない?」
「前の席が遠いね!」「次から違うバスには乗れないね♪」
・・・決してステルスマーケティングではありません。全て車内から聞こえてきた実際の会話です。
前席との距離は、1メートル23センチ。
カップフォルダに置いたペットボトルが、はるか遠くに見えます。もちろん身体を起こさないとペットボトルには手が届きません。不便だけど、この不便さに喜びを感じてしまいます(^^)
電球色のLED照明が、車内のムードを創り出してくれていました。
車内設備を紹介すると、4列リクライニングシート、レッグレスト、可動式マクラ、ブランケット、USBコンセント(窓側席は100Vコンセントも)、FREEWi-Fiがあります。フットレストはありませんが、前席まで1メートル23センチあると、足が届かない方が大半なので設置しなかったのかもしれません。
さてさて、バスは24時25分、定刻通りにバスタ新宿を発車しました。
発車後は、音楽と共に録音された車内放送が流れます。『このバスはリクライニングを最大限に出来るように前後幅を十分にとっているので、どうぞ満喫して下さい』という趣旨のアナウンスが聞こえてきました。私の前席の方はリクライニングをするタイプではなかったので、フルリクライニング時にどのように感じられるかはわかりませんでしたが、これだけシートピッチがあれば、圧迫感を感じる事はないと思われます。「散策バス」の特徴を活かした良いアナウンスだったので、運転手さんの肉声放送でも同様に添えてくれると、フルリクライニングしやすくなって、より満足度が上がりそうです。(気を使ってリクライニングしない方も多いので)
ちなみにドライバーさんは、ATLINER東京営業所の方でした。比較的年齢層が高いバス業界ですが、今日のドライバーさんは若い方です。マイクの話し方も接客もソフトで好印象でした。もともと「旅の散策バス」は富士セービングバスのブランドで、上位ブランドに相応しい接客に定評がありました。ATLINERに吸収された今でも、当時の流儀が残っているのかもしれません。
深夜2時前、足柄SAに到着。ここで約20分間の休憩です。
乗降口付近に掲出された「高速バス表示ガイドライン」を見ると、車両の初年度登録は「令和元年5月」とありました。こんなところで年号が変わったのを実感します。
余談ですが、私の知人に新顔のエアロエース・クイーンを「令和顔」と名付けた方がいます。タイミング的には、ほぼドンピシャですね(^^)
4時00分、浜松SAに到着。ここでも20分間の休憩です。
夏至の近いこの時期らしく、4時でうっすらと夜が明けようとしています。
ここまでくれば、名古屋まで残り2時間。
軽く一眠りして、目を醒ますと金山駅に到着するところでした。
そして、ほぼ定刻通りの6時07分、終点の名古屋南(笹島ライブ)に到着しました。
思いっきり足を延ばせたせいか、道中を快適に過ごすことが出来ました。
最後になりますが、車両の代替時期を迎えて「散策バス」の新車は4列シートになりました。実際に乗車して快適でしたが、ネットの評判を見ると、以前の3列シート(※新幹線のグリーン車タイプの座席を架装していました)を望む声も多くあるようです。座席の保安基準が新しくなり、以前の座席が新車に架装出来なくなりましたし、もしかしたら、レベニューマネジメント(需要予測による収益の最大化)による幅運賃化で、たとえ単価を下げる事になったとしても、座席数の多い方が収益を上げられると判断したのかもしれません。4列シートになっても、広いシートピッチは変わらないので、隣席も自由に使える「ひとりだけシート」のようなプランがあると、「散策バス」を指名買いしていた以前からの利用層にも喜んでもらえそうです。
新しい「散策バス」は、これまでの「新宿名古屋線」に加えて7月からは「新宿仙台線」でもデビューします。「新宿仙台線」では昼行便もあるので、思いっきり足を伸ばしながら、景色を眺める旅も楽しめそうですね。
<撮影2019年6月>