京王バス公式SNSから最後のエアロバス、50608号車の引退が発表されました。
そこで今回は、同車両の乗車記をアップしたいと思います。2020年11月に乗車し、書きかけの乗車記を加筆したものです。
京王バス 富士五湖線 エアロバス 50608号車
山中湖平野 13時25分発
ここは山梨県の山中湖平野。
この場所にいる訳は、フジエクスプレスのアストロメガがデビューし、平野まで乗車したためです。目的を果たし、どうやって都内へ戻ろうかと思案していると、ターミナルに京王カラーのエアロバスが入線してくるのが見えました。どうやら次の新宿行きになるようです。
選択は決まりました。エアロバスで帰ろう。往路は最新型のアストロメガ、復路は古参のエアロバス。神がかりなバス旅となりました。
世代交代の進行により、京王バスのMS8系エアロは、いよいよ終焉へのカウントダウンが始まったように感じます。バスタ新宿でバスを観察しても、車庫まで見に行っても、この50608号車しか見当たりません。この50608号車が最後の1台と判断してもよさそうです。(※本当に最後の1台でした)
発車まで残りわずか。もうネットで乗車券を購入する時間的猶予は残っていません。フリー乗車あるのみ。
「予約をしていないのですが、新宿までお願いします。」
運転手さんに申告し、バスタ新宿までの乗車券を発券して頂きました。幸いにして座席には余裕があり、車内中程の窓側席をアサインされました。
山中湖平野の発車は13時25分。定刻通りに発車しました。
この車内風景、エンジン音、乗り心地、、、、馴染みの場所に久しぶりに戻ったような感覚です。
私の本格的なバス趣味歴は20年余りなので、三菱ふそうの高速バスといえば、MS8系エアロシリーズで育ちました。高速バスの世界は敷居が高かったのですが、当時は、羽田空港の沖合展開に伴い空港リムジンバス網が発展をした時期で、MS8系エアロには空港リムジンバスでよくお世話になりました。フロントの曲面構造が格好良くて、最先端のデザインだと感じていましたが、今となっては多少レトロな感じもします。それでも、今でも大好きな車種には変わりありません。
平野までの往路はアストロメガの2階に乗車していたので、エアロバスはハイデッカーといえどもアイポイントが随分と下がった感覚です。
秋の深まりを感じさせる紅葉を車窓から眺めていました。来年の紅葉の時期には、この車は残っていてくれるでしょうか。
山中湖に別れを告げて、富士山駅、河口湖駅、富士急ハイランドと進路をとります。
ハイランドを発車する頃には、20人を超える乗客が集まりました。やはり、ある程度は乗客が乗っていないと「富士五湖線」らしくありません。
河口湖インターから、中央自動車道に入りました。
ベテランの車両ですが、整備や運転方が素晴らしいのか、乗り心地はとても良いです。昔からバスファン同士でエアロとセレガはどちらが乗り心地が良いのかと議論になる事もありますが、「エアロは長時間乗車しても疲れにくい」「直進性が良くて揺れない」という意見を聞いた事があります。
この先は都市伝説レベルのネタ話ですが、ある年に製造したエアロは「ふそうの当たり年」で最高級の乗り心地を誇るとか。まるで、ボジョレー・ヌヴォーのキャッチコピーのようですが、冗談半分、いや、99.9パーセント冗談で受け取ってください。本当に(笑)
エアロバスの乗り心地を堪能するようにウトウトとしていると、新宿の高層ビル群が近づいて来ました。
街に溶け込む京王カラーのエアロバス。
まもなく終点のバスタ新宿です。
降車は3階フロア。後方には最新型のヨーロピアン・スタイルが到着しました。
最古参のエアロ・スタイルも、存在感は負けてはいません(^^)
改めてエアロバスの良さを実感した乗車でした。この車がいつまでも元気でありますように。
2022年1月追記:
そういえば、現状の京王高速バスでは、50608号車が最後の三菱ふそう折戸仕様となります。
スイングドアの優雅さも素敵ですが、実用性を兼ね揃えた折戸のエアロバスからは、乗合バスらしい機能美を感じます。折しも2021年春には、現行のエアロエースに折戸仕様が登場しました。ふそうの高速・観光車では久々の復活です。果たして京王エアロエースに折戸仕様が導入される日がくるのかどうか。興味深く見守りたいと思います。
<撮影2020年11月>
そこで今回は、同車両の乗車記をアップしたいと思います。2020年11月に乗車し、書きかけの乗車記を加筆したものです。
京王バス 富士五湖線 エアロバス 50608号車
山中湖平野 13時25分発
ここは山梨県の山中湖平野。
この場所にいる訳は、フジエクスプレスのアストロメガがデビューし、平野まで乗車したためです。目的を果たし、どうやって都内へ戻ろうかと思案していると、ターミナルに京王カラーのエアロバスが入線してくるのが見えました。どうやら次の新宿行きになるようです。
選択は決まりました。エアロバスで帰ろう。往路は最新型のアストロメガ、復路は古参のエアロバス。神がかりなバス旅となりました。
世代交代の進行により、京王バスのMS8系エアロは、いよいよ終焉へのカウントダウンが始まったように感じます。バスタ新宿でバスを観察しても、車庫まで見に行っても、この50608号車しか見当たりません。この50608号車が最後の1台と判断してもよさそうです。(※本当に最後の1台でした)
発車まで残りわずか。もうネットで乗車券を購入する時間的猶予は残っていません。フリー乗車あるのみ。
「予約をしていないのですが、新宿までお願いします。」
運転手さんに申告し、バスタ新宿までの乗車券を発券して頂きました。幸いにして座席には余裕があり、車内中程の窓側席をアサインされました。
山中湖平野の発車は13時25分。定刻通りに発車しました。
この車内風景、エンジン音、乗り心地、、、、馴染みの場所に久しぶりに戻ったような感覚です。
私の本格的なバス趣味歴は20年余りなので、三菱ふそうの高速バスといえば、MS8系エアロシリーズで育ちました。高速バスの世界は敷居が高かったのですが、当時は、羽田空港の沖合展開に伴い空港リムジンバス網が発展をした時期で、MS8系エアロには空港リムジンバスでよくお世話になりました。フロントの曲面構造が格好良くて、最先端のデザインだと感じていましたが、今となっては多少レトロな感じもします。それでも、今でも大好きな車種には変わりありません。
平野までの往路はアストロメガの2階に乗車していたので、エアロバスはハイデッカーといえどもアイポイントが随分と下がった感覚です。
秋の深まりを感じさせる紅葉を車窓から眺めていました。来年の紅葉の時期には、この車は残っていてくれるでしょうか。
山中湖に別れを告げて、富士山駅、河口湖駅、富士急ハイランドと進路をとります。
ハイランドを発車する頃には、20人を超える乗客が集まりました。やはり、ある程度は乗客が乗っていないと「富士五湖線」らしくありません。
河口湖インターから、中央自動車道に入りました。
ベテランの車両ですが、整備や運転方が素晴らしいのか、乗り心地はとても良いです。昔からバスファン同士でエアロとセレガはどちらが乗り心地が良いのかと議論になる事もありますが、「エアロは長時間乗車しても疲れにくい」「直進性が良くて揺れない」という意見を聞いた事があります。
この先は都市伝説レベルのネタ話ですが、ある年に製造したエアロは「ふそうの当たり年」で最高級の乗り心地を誇るとか。まるで、ボジョレー・ヌヴォーのキャッチコピーのようですが、冗談半分、いや、99.9パーセント冗談で受け取ってください。本当に(笑)
エアロバスの乗り心地を堪能するようにウトウトとしていると、新宿の高層ビル群が近づいて来ました。
街に溶け込む京王カラーのエアロバス。
まもなく終点のバスタ新宿です。
降車は3階フロア。後方には最新型のヨーロピアン・スタイルが到着しました。
最古参のエアロ・スタイルも、存在感は負けてはいません(^^)
改めてエアロバスの良さを実感した乗車でした。この車がいつまでも元気でありますように。
2022年1月追記:
そういえば、現状の京王高速バスでは、50608号車が最後の三菱ふそう折戸仕様となります。
スイングドアの優雅さも素敵ですが、実用性を兼ね揃えた折戸のエアロバスからは、乗合バスらしい機能美を感じます。折しも2021年春には、現行のエアロエースに折戸仕様が登場しました。ふそうの高速・観光車では久々の復活です。果たして京王エアロエースに折戸仕様が導入される日がくるのかどうか。興味深く見守りたいと思います。
<撮影2020年11月>